1990 W1AF 再訪

1990年12月30日、久しぶりにケンブリッジに行く機会があり、W1AFを再訪しました。

顧問を続けているビル氏に案内してもらいました。建物も変わり、アンテナも立派なものになっていました。
(これは2日後、1991年1月1日に撮影した外観です)

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建物は以前のほうが趣がありましたが、無線室に入ると、豪華な部屋で驚きました。

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入口からパノラマ風に撮ってみました。

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並んでいるのは、もはや、古いコリンズではなく、新しい機器ばかりです。メインは日本製のicomです。コンピュータはATARIからIBMに変わっています。椅子も長時間の運用に適した座り心地のいいものです。奥には、すっきりとした工作用テーブルもありました。もう、1982-83年ころの雰囲気はありません。

数年前に、以前の建物から追い出されたものの、改めて部屋を確保し、卒業生から機材を寄付してもらったそうです。その後は部員も増え、活発な活動を続けていると、ビルから説明を受けました。

新しいW1AFのQSLカード(交信証)です。

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このカードの下のほうに書かれているUS1Aというのは、この年の5月に、レニングラード(現サンクトペテルブルク)へ遠征して、ソ連の無線局とジョイントで交信したときのスペシャル・コールサインです。
そのときのQSLカードです。

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こんなステッカーもありました。

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すごい事業をやったものです。Uから始まるコールサインはソ連の無線局ですが、特別にもらったそうです。

以前に滞在していた1982-83年には、ソ連からの若手研究者が招待留学で来ていて、オフィスを彼と共有していました。彼を近郊への家族ドライブに誘ったとき、ケンブリッジ市内を離れる場合は事前にソ連大使館に許可を得なければならないと言っていました。当時は、アメリカとソ連はまだまだ厳しい関係にあると感じていましたが、世界は動いていますね。

W1AFのホームページです。現在の活動や歴史などが詳しく紹介されています。今も同じ部屋のようですが、コンピュータの大型ディスプレイが並んでいて、昔の無線室らしさはなくなっています。これも時代ですね。