PlayMemories Homeの次は?

2023年10月7日

PlayMemories Homeというのは、SONYが10年以上前から自社カメラ用に無料で提供してきた写真(+動画)管理のWindowsとMAC用のアプリです。フィルムカメラ時代のプリントやネガをスキャンしたものを含めて10万枚以上(総サイズは1TB超)の静止画と動画があるので、写真管理アプリとしては見やすさ・検索のしやすさが重要で、これまではPlayMemories Homeがずっとお気に入りになっています。

ただ、2020年頃からバージョンアップが出てこなくなり、サービスを終了するというアナウンスが出てきました。その頃(Windows10)から、時系列アルバムを年単位で遡ったり戻ったりすると、画面表示が数年もずれるという現象が出て、何度も登録のリセットをかけましたが直らず、これは改訂がなければ先行きがつらい雰囲気になりました。

現時点では、PlayMemories HomeのVersion 6.0.00.12211という最終バージョンで、SONYのサイトからダウンロードはできますが、このアプリに関するすべてのサービスは終了していますし、ダウンロードサイトも来年(2024年)で閉じられるそうです。

今後1~2年のうちにWindows11にOSを換える必要があるので、Windows11でも使えるかを試してみたら、Windows10での上記の誤動作に加えて、IPカメラ映像(動画)などの録画ファイルが見えなくなる(認識しない)という問題が加わりました。やはり、PlayMemories Homeに代わる写真管理アプリが必要になりそうです。

しかし、次のアプリ(見つかったとして)に写真データを移すためには、やっかいな問題が一つあります。それは、スキャナーで読み込んだ、かなりの量の写真ファイルに加えた撮影日の追加データです。

PlayMemories Homeでは個別写真のプロパティに撮影日時データを後から書き込むことができ、そのデータに基づいて日時順に写真を整理してくれます。しかし、撮影日(作成日)が写真ファイルのExif付加情報領域に書き込まれるのではなく、その写真ファイルと同じ名前で、拡張子が.moddという別ファイルが作成され、そのファイルに撮影日データが書き込まれるのです。

PlayMemories Homeはアプリの仕様として、元ファイルのデータを変更しないことを前提にしていて、それはそれで意味があると思いますが、元ファイルのデータを変更したい場合には問題となります。

デジタルカメラで撮影した写真ファイルのExif付加情報はデジタルカメラが記入して保存されます。その日時データはASCII文字で、YYYY-MM-SS_HH-MM-SS(西暦年-月-日_24時間制の時-分-秒、中央の_はスペース)と決まっています。

ある写真ファイルに対してPlayMemories Homeが作成した.moddファイルの中身はテキスト・データで、次のような内容になっています。

この中で日時データはExif付加情報のASCII文字列ではなく、数字が使われています。45205.822488425925000という数字はエクセルで使われている西暦日時データで、2023/10/6 19:44:23となります。動画ファイルに対して作られる.moddファイルの中身も基本は同じです。

ということで、別の写真管理アプリの利用が決まったら、日時変更した写真ファイルのExifデータを.moddファイルに基づいて書き換える必要がありますが、そんなことをしてくれるアプリはないので、プログラムを作らなければなりません。

また、PlayMemories HomeにはSONYのサイトとインターネット交信を行う機能が入っているので、更新を終了してからも使い続けるのはセキュリティの面からは気になります。

いずれにせよ、けっこうな手間が必要だ、という予想の話題ですが、10年も使い続けているアプリの更新がなくなるのは大きな痛手です。同じようなことはバージョンアップしなくなっているiOS(iPad用)のi文庫HDに起こる不具合(特にNASとの接続)にもあてはまります。

新しく作られたアプリが使いやすいとは限りませんし、OSが変化していくので、定番となった人気アプリはバージョンアップせざるを得ないでしょう。その場合に無料バージョンアップを前提とせず、有料化してでも継続していく体制を考えてほしいですね。ともかく今のところ、PlayMemories Homeの代替となるアプリは見つかっていません。