阪急2800系 3 塗装準備

仮走行テストが終わったので、塗装前の最後の準備段階に入りました。

小物の準備が続きます。
先ずは幌の組み立てです。単にハンダで接合するだけです。

幌を車体にハンダ付けすると塗装が大変なので、塗装を終えてから接着剤で取り付ける予定にしています。

前面に取り付ける種別・行き先表示板です。

裏にフック受けを取り付けてみました。これが前に2枚並んでいるのが京都線特急の特徴でした。最初の1枚のフック受けはちょっと斜めになりましたが、まっすぐにフックに入るのでOKです。

4枚、すべてバラバラです。

でも、表に違いはありません。

先頭車両の連結器横にある配管パーツ(ジャンパー栓など)が不足していたので、閉まっている栓は樹脂でコピー、延びているホースは別のパーツで作りました。下の4つは連結器周りの胴受というパーツです。

9月27日、塗装前の車輌を眺めていたら、先頭車の一両の正面がずれていたので、バーナーでハンダを溶かして、お面を外しました。

修正したつもりですが・・・。キサゲがもう少し必要かな?

窓枠などのパーツをマッハ模型のブラスクリーンで洗浄したら、ピカピカになりました。

金工でブラスクリーンを使ってみて、真鍮はあんまりきれいにはならなかったのですが、これはきれいになりました。

車体内部の塗装をどうしようかと悩んでいたのですが、基本は塗装せずに、内装を紙で作ることにしました。そこで、久しぶりにクラフトロボ(CraftROBO CC330-20)を引っ張り出しました。

10年くらい前に、紙で南海電車(2001形)を作ろうとしてクラフトロボを購入し、切り抜きと組み立てまで進みましたが、そのままになっているのを思い出しました。いずれ真鍮模型が終わったら、再開するかもしれません。クラフトロボは現在、シルエットカメオ3という製品に替わっているようです。

クラフトロボに入れるCADデータ作成には、これも10年近く前の版のコーレル・ドロー(CorelDRAW X4)を使います。スキャナーで車体の写真を撮り、必要な線を書き込んでいきます。実寸で調節(0.1mm単位くらい)できます。その図面をdxf(AutoCADのファイル形式)で保存すればクラフトロボで読み取ることができます。

コーレル・ドローとクラフトロボの組み合わせによって、切り抜く失敗を考えずに作業できるのはとても気楽です。手先が不器用な人間には必需品ですね。

クラフトロボCC330-20はとっくに廃版になっていますが、ソフトは今でもダウンロードできたので、インストールして、いろいろと切り抜いてみました。切り抜いた中には、窓枠塗装のマスキングに使ってみようと考えているものもあります。

車体の内装の上を一部だけ切り取っていますが、これは側面の種別表示板を貼り付ける場所です。これは後でハサミで切り取るので十分なのですが、クラフトロボに任せました。

側面の種別表示は次のようになっています。試作中の印刷見本を裏からあてがってみました。

この当時の側面表示は「特急」「急行」「準急」のどれかが点灯する方式でした。もちろん、特急に固定して、OHP用のシートに印刷するつもりです。サイズ合わせ用に印刷したものです。

10月に入って、使用する塗料の確認を始めました。車体と床下はマッハ模型の定番塗料(ラッカー)を使いますが、木目模様の内装色は紙への塗装なので、室内写真資料を参考にして、手持ちの2つの塗料(ウッドブラウンとクリーム)をミックスしてみます。

10月15日、やっと、塗装を開始しました。エアブラシの練習という意味もあって、床下を塗装してみました。ミッチャクロン・マルチをスプレーしてから、マッハ模型の「阪急床下」を塗りました。

床下機器の一部は樹脂コピーなので、マッハのラッカー溶剤で溶ける可能性があるようですが、下塗りのミッチャクロン・マルチでOKでした。

塗っている途中で、先頭車両のジャンパー栓取り付け忘れに気がついたので、エポキシ系接着剤で取り付けました。白い樹脂の付いている車輌は手製パーツです。先頭ではなく、連結部に配置します。胴受は先に固定するとカプラーが入らないので、カプラーを取り付けてからはめ込みます。

塗装を終えました。

台車の塗装をしてみます。台車を分解して、裏面の車軸とマクラバリ取り付けの穴をマスキング・テープでふさぎました。

全部を一挙に塗装することにしました。日光モデルの台車は黒のラッカーで塗装されているようなので、下塗り無しで、ラッカーを吹き付けます。こちらは塗装前の表側です。

テープで固定しておこうかと思いましたが、手間省きで、木ぎれに載せただけだったので、エアブラシで吹き付けるとクルクルと回りました。やはり、手間省きはよくありません。でもまあ、何とか表裏共に塗装を終えました。

塗装した台車に車輪を戻し始めて、車輪の側面がピカピカに目立つのが気になりました。購入した車輌の場合は気にならないのですが、こうやって作っていると気になるものですね。

手間ですが、車輪の外側だけを塗装することにしました。軸先と踏面以下をマスキングし、簡単な塗装台を作って作業しました。この塗装台はひっくり返すと逆側を塗ることができます。

台車と車輪の塗装が終了して、これから車輪の軸先と台車の軸受けの整備をすれば、床下工作は終了(のはず)です。

車体の加工が残っていました。先頭車両に「渡り板」をハンダ付けして、貫通扉の取っ手を取り付ける穴を開けました。相変わらず、穴が同じ位置にはなりません。まあ、見えるのは一つだけなので、気にならないでしょう。運転室横の乗務員扉の取っ手は省略します。

そろそろ車体の塗装に入ることができそうです。

(続く)