「チャーリーとの旅」はフィクション

2021年4月13日

ジョン・スタインベック(1902-1968)の晩年の作「チャーリーとの旅」(Travels With Charley: In Search of America, 1962)はスタインベックが1960年に愛犬チャーリーと特注のキャンピングカーで3カ月にわたってアメリカを周遊したノンフィクション紀行文で、ノーベル文学賞を受けた年に出版され、ベストセラーになりました。今でも多くの読者がいると思います。初めて読んだのは翻訳本で、1987年にサイマル出版会が出した大前正臣訳(改訂版)でした。

大前正臣訳の「チャーリーとの旅」の初出は1964年(弘文堂)ですから、オリジナルが出版されてから2年後に翻訳が出ています。また、2007年には別の訳者の本(竹内 真訳 ポプラ社)も出版されています。

アメリカの路上文学は好きで、いろいろと読みましたが、この本が特に楽しかったのは、スタインベックと同行した老犬チャーリーがスタンダードプードルだったことです。学生時代に読んだコンラート・ローレンツの「人 イヌにあう」でプードルを知って、「チャーリーとの旅」を読んで、スタンダードプードルを飼うことになりました。昨年亡くなったパスカルJrは我が家で2頭目のスタンダードプードルでした。

さて、サイマル出版会の「チャーリーとの旅」の裏カバーには次のように書かれています。
「ノーベル賞作家スタインベックは、アメリカ再発見を志し、愛犬チャーリーを連れて、自らキャンピングカーを運転するアメリカ一周の旅に出た。この作品は、その時の孤独と模索の旅行記で、文豪一流のユーモラスな筆致で迫る”変わらざるアメリカ”の姿は、凡百のガイドブックにまさる、アメリカの本質への案内でもある。」

また、シカゴ・トリビューン、ボストン・ヘラルド、朝日新聞、毎日新聞などの書評も記載されていて、いずれも旅の記録として見事な筆致という雰囲気で絶賛しています。

私ももちろんノンフィクションとして読みましたし、読後感想として、1983年にアメリカ横断ドライブをする前に読んでいたら、ルートを少し変えていたかもしれないと思ったほどでした。

ところが最近、プードルのことをネットで調べていたら、もちろん「チャーリーとの旅」がヒットするのですが、その中で気になる話題を見つけました。スタインベックはチャーリーと旅をしていなかったという記事です。

最初に読んだのは”Reason”というネット上のフリー・マガジンでした。アメリカのジャーナリストBill Steigerwald氏が2011年春に書いた記事(英語)で、タイトルは「ごめんね、チャーリー(Sorry, Charley!)」となっています。

Steigerwald氏は半世紀前にスタインベックが見聞きしたアメリカ各地での風土・文化を調べるために、自分自身で「チャーリーとの旅」の1万マイルのルートを辿り、日程を確認していったそうです。それで明らかになったのは、スタインベックが描写した場所・場面、人との交流の記述がスタインベックの当時の行動記録とほとんど一致せず、架空の描写であると判断せざるを得なくなったというものでした。

このReasonの記事は、Bill Steigerwald氏自身の著書「Dogging Steinbeck: Discovering America and Exposing the Truth about ‘Travels With Charley’, 2012」(未読)の抄録だろうと思われます。

この話題はWeb版のThe New York TimesにCharles McGrath氏の署名記事(2011年4月)で紹介されています。こちらの記事のほうがカラー写真も入っていて、よりわかりやすく書かれていました。

McGrath氏の記事では、ジョン・スタインベックの息子に確認したところ、父は購入したキャンピングカーでの旅行などしておらず、自宅に置いたキャンピングカーの中で原稿を書いていただけと証言しています。

もう10年も前の記事ですから、これが事実だったら日本でもそれなりの議論と解説が出ているだろうと思って、日本語でネット検索をしてみましたが、何も見つかりませんでした。

友人のアメリカ文学の専門家に聞いてみました。彼はスタインベック研究者ではなく、また「チャーリーとの旅」も未読だったそうですが、日本のスタインベック学会で「チャーリーとの旅」についてのフィクション疑惑の話題は聞いたことがないということでした。でも、フィクションのほうがスタインベックのアメリカ像を表現しているのでは、というご意見でした。

Wikipedia(英語版)にも「チャーリーとの旅」の話題が取り上げられていました。当時のスタインベックは体調も優れず、チャーリーだけを乗せて3カ月のキャンピングカーでの旅行は無理だったようです。未見ですが、原書2012年版にはそういう解説が載っていると書かれています。

ともかく、久しぶりに「チャーリーとの旅」を読み直してみました。上記の情報から私の読書態度が変化しているのは否めませんが、確かに実際の旅をしている時系列での描写という流れはあまり感じられなかった一方、取り上げられているエピソードは具体的で読み応えがありました。最後のテキサスやニューオリンズあたりの話題は、21世紀の読者にとってはステレオタイプ的要素が濃いように思えますが、それは60年を経た昨今でもアメリカ文化の根にあるように感じます。

晩年には作家として行き詰まっていたという批評もあるようで、少し様態を変えた叙述を試みたのかもしれません。その点では、こういうノンフィクションらしいフィクションを書き上げたのがスタインベックだったのだろうと今は感じています。個々の文化論トピックは時系列とは無関係のノンフィクションで、紀行文としての記述の様態がフィクションだったと言えそうです。

フィクションを実話の紀行文であると明記したことが問題なのでしょうね。これはフィクションですと明記すれば、ほとんど実話でもかまわないようですが、逆は許されないのかもしれません。Steigerwald氏がfraud(詐欺)という言葉を使っているのはそのことを示しているようです。

でも、「チャーリーとの旅」での地元民との会話は存在しなかったとしても、スタインベックがいつかどこかで地元民と会話して、それらを整理したものであれば、それはノンフィクションと言ってもいいように思えます。「怒りの葡萄」はフィクションですが、その時代のアメリカを切り取った文化論としてはノンフィクションと言える、というのと同じ構造なのかとも思います。小説にフィクション・ノンフィクションの厳密な区別をつける必要はなさそうです。

スタインベックの「チャーリーとの旅」がフィクションだとわかってから読み直してみても、私の愛読書の位置づけの変化はありませんでした。スタインベックの創作としてそれだけの内容を持っているとあらためて感じました。スタインベック自身がフィクションだと書いておいてもかまわなかったと思いますが、60年前の話ですから、どちらでもいいような気もします。

旅行に連れて行けなくてゴメンネ、となったチャーリーはドライブ好きで利発なスタンダードプードルだったようです。私が「チャーリーとの旅」を読んで選んだ最初のスタンダードプードルのショパン、その後のパスカルJr、どちらもドライブが大好きでした。長距離ドライブはしていませんが、一緒に過ごした長い時間を思い出します。

 

MTBで犬の伴走

2020年6月、ママチャリ整備を始める前、隣に並べたままになっている自転車の状態が気になりました。札幌時代の1992年に買ったブリヂストンのワイルドウェスト(Wildwest)という26インチのMTB(マウンテンバイク)です。自転車カバーを外したら、錆が目立つようになっていました。

当時、MTBが流行りだして面白そうだったので、住んでいた厚別区の自転車屋さんに組んでもらいました。この自転車で地道を走るのは楽しく、時々、近所の野幌(のっぽろ)森林公園へ水芭蕉や延齢草を眺めに出かけていました。

1994年にパスカルSr(シニア:ゴールデン・リトリーバー)がやって来てから、自転車で犬と一緒に走ってみたくなりました。徒歩では運動不足になるかもしれないし、こちらも風を切りながらの散歩(散走)が楽しそうに思えました。

でも、体重36kgの犬の首輪リードを自転車につなぐのは危険だし、リードを片手に持って走るのも危険でした。そして何よりも、ジェントルでウォームなパスカルSrは自転車と走るのがあまり好きではありませんでした。

その後、中央区に移って、パスカルSrが亡くなり、ショパン(スタンダード・プードル)がやって来ました。

ショパンはクールで運動・学習能力が高いので、一緒に豊平川の河川敷サイクリングを楽しみたくなりました。河川敷までは自転車で5分の距離です。

それで、道交法違反にならないように犬を安全に伴走させる方法をいろいろ工夫していたとき、スプリンガー(Springer)をネットで見つけて、アメリカ通販で購入しました。届いた実物はなかなかしっかり作られています。自転車のサドルポストに専用クランプを取り付けて、より安全のために首輪からのロープも自転車のハンドルステムにつなぎました。いずれもバネが効果的です。

MTBはフレームがしっかりしていて、荒れ地用の太いタイヤが付いているので、こういう装備で犬の伴走をするには最適です。

2003年5月にスプリンガーを装着して、ショパンと初めて豊平川に向かいました。ショパンは最初から引っぱることもなく、自転車との幅を保って、速度に合わせて走ってくれました。スプリンガーのバネ強度に順応しているので、スプリンガーの先がまっすぐ立ったままです。

スプリンガーをつなぐために、簡単な胴輪にパッドをとりつけたハーネスを手作りしました。色の組み合わせはひどいですが、脚の長いショパンには何でも似合います。

ショパンは声かけによる走行方向の指示(まっすぐ、右だよ、左だよ、ゆっくり、止まれ、など)をすぐに覚えて、クールな彼らしく的確に実行していました。実際は声かけをする必要もなく、常に自転車との速度と幅を合わせてくれたので、こちらがふらついても問題はなく、ショパンが伴走してくれているという感じでした。

2008年9月の映像です。音は出ません。

河川敷ではフレキシ・リードに取り替えて、ゆっくり散歩です。

草地を走るのも大好きです。

ショパンの軽やかな走りは忘れられません。後方からの映像です。

ショパンは残念ながら早く亡くなり、やって来たのが、先週亡くなったパスカルJrです。同じスタンダード・プードルでも、パスカルは伴走が得意ではありませんでした。もちろん嫌がるのではなく、いつもホットでハイなパスカルらしく大喜びで、こちらに注意を向けず、思い切り走ってしまうのです。自転車を引っぱるばかりで、なかなかコントロールできません。2011年5月の映像です。

直線に入るとパスカルはどんどん自転車を引っぱって行きます。スプリンガーの先が大きく前にしなって、体育会系の筋力トレーニングになってしまっています。これを抑えるのが課題でした。その分、こちらは漕がなくてもいいので楽ですけど。

パスカルは自転車と一緒に走ると、河川敷の草地はいいのですが、道路ではすぐに肉球が擦り剥けてしまいます。対策として、これもアメリカ通販(RUFFWEAR)のブーツを履かせましたが、すぐに破れてしまい、何度も補修しながら、3足(犬の1足は4つです)くらい買い換えました。

揃いの胴輪です。

なかなか可愛い姿です。

2012年に大阪に移ってから一度だけパスカルJrと淀川河川敷で走ろうと試みたことがあります。でも、河川敷までの距離は豊平川河川敷よりずっと短いものの、往復する道路が狭く、人も自転車も車も桁違いに多く、迷惑にならずに犬と一緒に自転車で移動することはできません。犬と一緒の自転車走行が条例で禁止されるところも出てきたのも頷けます。

札幌では犬の伴走で大活躍したMTBワイルドウェストですが、大阪では近所を少し走ったくらいで、8年間ずっとカバーの中でした。スプリンガーは外していますが、取り付け装置は付いたままです。

スプリンガーのクランプです。

首輪のリードを取り付けるカラビナです。

ママチャリ整備でコツがわかったので、この自転車も整備を始めることにしました。整備を終えたらゆっくり淀川河川敷を走ってみたいと思っています。

パスカルJr 11歳! でも・・

(7月18日 最後に追記しました)

2020年6月20日、パスカルは11歳の誕生日を迎えることができました。おやつはバースデイケーキ(パウンドケーキにアイスクリームのトッピング)です。

パスカルは昨年末まで抗がん剤治療を続け、今年に入ってからは寛解状態が続いていました。しかし、春先から悪性リンパ腫が再発し、今回は左眼球の奥から顔の内側に腫瘍が急激に大きく拡がってしまいました。進行がとても速く、抗がん剤治療を再開して腫瘍は縮小してきたものの、5月初旬には左眼を失明し、6月に入って右眼も見えなくなりました。

5月24日、まだ右眼が見えていた頃、淀川の堤防まで歩きました。これが8年間続いた淀川散歩の最後でした。

10歳を超えてからの失明だからでしょうか、行動に大きな支障が出て、少しうろうろしたら寝てしまう状態が続き、食も進まず、筋肉がかなり落ちました。失明してから1週間ほどは近所の緑道への排泄散歩に抱きかかえて行きました。パスカルは歩けたでしょうが、何も見えない不安でへたり込んでしまうので、仕方ありません。20mほどの距離ですが、22kgを抱えて運ぶのはけっこう大変でした。

パスカルが室内を歩いて当たりそうな角や出っ張りにはスポンジパッドを貼り付けました。

その後、失明に少し慣れてきたようで、かなり波はありますが、食欲も出てきました。水の置き場やベッドの位置を変えていないので、いろいろとぶつかりながらも、自力で行くようになりました。位置はだいたい覚えているようです。玄関先の階段なども覚えていて、首輪と胴輪でリードをコントロールすれば、緑道まで付け歩きで往復できるようになりました。

去年からの獣医通いでドライブの楽しさを覚えたので、診察予約の電話をかけた途端に感づいて興奮が始まります。クルマは揺れるので、いい運動になります。乗ったら外を眺めているような態度です。

見えなくなってもドライブは大好きなので、雨の日に緑道散歩を嫌がるときは「ドライブ!」の一声で立ち上がって尻尾を振ります。その勢いで阪神高速横の駐車場まで近所ドライブして、阪神高速の高架下を散歩するようになりました。

この動画は誕生日の夜のドライブ散歩です。短時間でもドライブしたし、高架下は広いので、周りに気をつけながらリードを少し伸ばしてやると、喜んで歩き回ります。

他の犬が散歩していても、見えないのでOKなのですが、吠えられると大興奮になってしまうのは相変わらずです。

まだまだ抗がん剤治療を続けることになります。これから先も、食事などへの反応に一喜一憂する毎日が続くでしょうが、パスカルの頑張りに期待しています。

(追記:7月18日)
パスカルJrは誕生日以降も抗がん剤治療を続けながら、毎日が誕生日のような生活をそれなりに楽しんでいるようでした。でも、7月10日に容体が急変し、その後は立ち上がることができなくなりました。14日までは顔を上げることはできて、なんとか飲食が可能でしたが、15日の昼前に初めての遠吠えをして、午後から昏睡状態になりました。そして、7月16日の夜10時に息を引き取りました。最後はとても穏やかでした。11歳と26日でした。

淀川:2018 正月

2018年になりました。今年も元旦は快晴です。

下流から上流までの眺望をパノラマ風に合成してみましたが、3枚では無理がありますね。

今年もパスカルは元気に走って

ジャンプを楽しんでいます。

帰宅して、2階のベランダで日向ぼっこです。

トコは丸くなって寝ています。

 

1月2日、今日も快晴です。
今日のパノラマ写真は5枚で構成してみました。

パスカルも快調で、昨日とほとんど変わりません。

 

1月3日、雨が振りそうで、空は雲だらけでした。

それでもパスカルは快調です。

そろそろ帰ろうかと思った頃には青空が拡がってきました。

今年の三が日の淀川は人が少なく、凧揚げも見ず、正月らしい風景はありませんでした。でも、とても穏やかでした。

 

淀川:河川敷冠水

2017年10月23日

10月23日、台風21号が通り過ぎて、久しぶりの晴れ間が見えてきました。昨夜は風雨の音で何度か目が覚めました。大和川上流では氾濫があったようです。淀川も増水しているのかなと思いながら散歩に出かけました。

いつもの淀川堤防に到着すると河川敷は冠水していました。

これ以上、降りることはできません。

上流方向です。

このような景色は、2013年9月16日の増水以来です。2013年はすべてが流されていて、ゴミがいっぱいでしたが、今回は水が流れている感じはあまりありません。

台風到来の予想で、河川敷公園に置かれていた簡易トイレは堤防の上に引き上げられていました。

パスカルは久しぶりの雨のない散歩で喜んでいましたが、河川敷には行けないので、堤防手前の公園で遊んでいました。

雨が続いたからでしょうか、地面に直径20cmくらいのキノコが生えていました。

今日からは秋晴れが期待できそうですが、河川敷が冠水したので、当分の間、河川敷は泥だらけが続くでしょうね。11月5日に淀川マラソンが予定されているようなので、ちょっと心配です。

翌10月24日の追記です。
水は引いていました。河川敷の芝生は少し茶色っぽくなっています。

冠水した高さに枯れ葉などが重なって、スジになっています。

ゴミはペットボトルがところどころにある、という程度でした。4年前とは大きな違いです。

河川敷歩道の泥はたいしたことはありません。数回、雨が降れば泥は消えそうに思います。

帰宅して、パスカルの足を洗ってタオルで拭くと、タオルが黄色くなりました。黄砂かもしれません。

10月30日の追記です。
今回は冠水した水量と流れが弱かったためか、堤防にゴミが少ないと思いましたが、岸辺の灌木あたりにはそれなりの量のゴミが漂着していました。

昨日29日も雨が降ったため、河川敷の歩道の泥はほぼなくなりましたし、堤防の草刈りも実施されていて、11月5日の淀川マラソン(このあたりがスタート/ゴール地点)の準備はOKのようです。

 

淀川:犬に歩数計を

2017年10月21日

数日前にパスカルと散歩しながら、パスカルの歩数ってどれくらいなのかなと、突然に興味を持ちました。散歩中に私とパスカルの右足の動きを注視していると、私の右足の動き1歩に対して、パスカルの右足は2歩くらいとなっています。動画を撮ってみました。音は出ません。

前足だけで計算すると、おおよそ2倍の歩数という感じです。この間にパスカルは後ろ足も動かしているので、合わせると4倍ほどになるという計算でしょうか。四足歩行動物の歩数計算はともかく、歩いている距離はだいたい同じです。ただ、淀川河川敷に降りるとフレキシ・リードを緩めるので、パスカルは周りをうろつく分、少し長くなるでしょう。

パスカルとの朝晩の散歩は私の歩数で4千歩以上(歩幅80cmで3.2km以上)です。雨の日は半分くらいですが、大阪で5年半、ほぼ毎日、淀川まで往復していますので、散歩だけで少なくとも私の歩数は、5.5年×365日×4千歩=800万歩(約6,400km)ほどになります。

歩数をチェックするために、以前はガラ携やAndroidスマホの歩数計アプリを使っていましたが、スマホOSの更新によって歩数がカウントできなくなりました。そのため、去年から単体型の歩数計を使っていました。

4月にスマホをiPhoneに替えたら、正確な歩数が出るようになったので、単体型歩数計は不要になり、しまい込んでいました。この歩数計でパスカルの歩数を計測できるか試してみます。パスカルの首輪に歩数計を取り付けました。

これが正確に犬の歩数を計測できるかどうかはわかりません。歩数計は加速度センサーで上下動をカウントするわけですが、人の歩行用に調整されているので、四足歩行の犬の上下動が人とどれくらい違うのか、見当はつきません。

室内で歩数計を取り付けて、しばらく歩かせてみると、それなりにカウントされています。ということで、朝の散歩でチェックすることにしました。

10月19日、雨が止んでいたので淀川まで行きました。
出発前の玄関でのパスカルの歩数計の数字です。143歩となっています。

私のスマホ歩数計の写真を撮り忘れましたが、20歩でした。

淀川の堤防に到着しました。

パスカルの歩数を撮影しました。

1039となっているので、出発時からは891歩となります。
私のスマホでの歩数です。出発時の20を引くと856歩です。

河川敷では草が濡れていましたが、パスカルはジャンプなどを楽しんでいました。

堤防に戻ってきました。

堤防の上でパスカルの歩数をチェックしました。

河川敷に降りる前が1036だったので、河川敷内は810歩となります。
私の歩数計です。

河川敷に降りる前は876歩だったので、河川敷内は791歩となります。パスカルとほとんど同じです。

帰宅して、玄関でチェックしました。

2,725となっています。堤防からの歩数は879歩、散歩全体では、2,582歩となりました。

私の結果です。堤防からは863歩、散歩全体では、2,510歩となりました。

19日の計測結果をまとめました。
左から、自宅から堤防+河川敷散歩+堤防から自宅=合計の歩数です。
私    : 856 + 791 + 863 = 2510
パスカル: 891 + 810 + 879 = 2582

翌20日にも計測してみました。
私    : 767 + 1213 + 890 = 2870
パスカル: 769 + 1279 + 902 = 2950

どういうカラクリなのかわかりませんが、今回の実験結果から言えば、人間用の歩数計では、パスカルは四足歩行であるにもかかわらず、私より少しだけ多くなる程度でした。河川敷でジャンプ遊びなどをしていても、それほど大きな違いは出てきません。でも、室内で3mほどの距離でボールを転がせて取って来いをさせると、一往復で20歩くらいカウントされます。人では6歩くらいの距離です。最近は犬用の歩数計が出ているようですが、四足歩行をどのように(どの分を)カウントしているのかはわかりません。

10月24日追記
歩数計をはずした段階で、歩数計に入っていたパスカルの1日の歩数は次のとおりでした。少ない日は雨でした。
19日:7608、20日:8868、21日:9069、22日:6802、23日:9203
私が出かけない日より少し多いような歩数ですが、まあ、わかったような、わからないような、犬の歩数の話題でした。

淀川:夏は暑いもの

梅雨も明けて、大阪の夏がやって来ました。

朝の淀川散歩は7時過ぎくらいです。6時台は犬の散歩が多く、パスカルは相変わらず犬と出会うとうるさいし、こちらも早起きはしんどいのです。8時台になると、日差しが強すぎます。

できるだけ日差しを避けて、緑道を通って淀川まで歩くようにしています。

堤防に続く公園あたりは特に蝉がけたたましく鳴いています。音が出ます。

この公園だけで散歩を済ますこともあります。

堤防に到着しました。
7時台だと、まだ河川敷の一部は堤防横の大きなマンションの影になっています。

影の中を河川敷に降りていきます。

河川敷には、この影の他に太陽を遮るところがないので、影の中をうろうろしています。
曇っている朝は川岸の遊歩道まで進み、得意のロー・ジャンプを楽しむこともあります。川岸では蝉とウグイスがよく鳴いています。

帰ってきたら、外の水道で足を洗って、背中を水で濡らしています。
部屋に入ると、扇風機にかじりつきです。

パスカルは6月に8歳になりました。一昨年に夏バテが始まり、そのときは7月から、去年は6月から、今年は5月から、ドライ・フードを食べなくなっています。去年はパウチ(ウェット・フード)を加えると食べていましたが、今年はそれも食べなくなりました。どうも、食欲のスイッチが切れるサーモスタットの設定温度が下がってきているようです。

散歩から帰って、水も呑まないで扇風機にあたった後は、放っておくと昼前までクーラーの下で寝ています。仕方がないので、鶏肉とキャベツを茹でたスープを作り置きして、ドライ・フードを浸すようにすると、何とか食べています。残したら、牛乳をスプーンで少しかけてやります。摂食量は春までの8割くらいでしょうか。

朝晩の散歩そのものはいつもと同じペースで、食欲不振以外はほとんど変わりはありません。まあ、痩せてきたという感じはないので、秋までペースダウンということなんでしょう。

犬のランプ すべて完成

2017年3月24日

3月24日、パスカルSrとショパンもできあがりました。
3つ並べて記念写真です。左がパスカルJr、中央がショパン、右がパスカルSrです。

写真を撮っていたら、トコも仲間入りしてきました。

別の角度です。

実物のパスカルJrが退屈そうに眺めています。

暗い中での照明の具合です。
左のJrはLED3灯、中央のショパンと右のSrはLED9灯です。

それぞれのモデルの写真です。
最初の愛犬、パスカルSr(ゴールデン・リトリーバー)です。

他の犬を見ると興奮するのはJrと同じ性分ですが、猫にはとてもやさしく接していました。

Srのイメージはこういうものになりました。真鍮です。

点灯時です。

2番目の愛犬、ショパン(スタンダード・プードル)です。子犬の頃は真っ黒でした。

成長するとグレー(シルバー)になり、脚がとても長く、クリクリの目で、一途な性格でした。

ショパンのイメージはこうなりました。銅を硫黄で黒くしました。

点灯時です。

比較のために、パスカルJr(スタンダード・プードル)も再掲しておきます。真鍮です。

点灯時です。

以下は最後の作業ダイアリーです。
3月3日、クラフトパークでショパンの表面処理をしました。

これは「荒らし」と呼ばれる、先を加工した金槌(3と書かれている)で表面を叩く作業です。表面に模様を付ける荒らしにはいろいろなパターンがあり、アルミ板にサンプルが叩かれています。
ショパンには3番を使いました。

その後の一週間、自宅で組み立て作業が続きます。
ショパンの頭にステイを取り付けたところです。

胴体にもステイを取り付けました。パスカルJrの工作で、頭の揺れを防止するためには、頭と胴体を取り付けるネジを増やしたほうがいいとわかったので、3本のネジで固定することにしました。

銅は柔らかいので、ステイは3枚重ねにしようかと考えていたのですが、2枚をハンダで貼り合わせると真鍮並みに固くなりました。

3月10日、クラフトパークでの作業です。
パスカルSrの表面に荒らしを入れました。4番を使いました。

パスカルSrの尻尾を作ります。真鍮板を切り取って、荒らしを入れてから2つに折るのですが、先ずは木製の溝板に当てて、木槌で叩いて、可能な程度に曲げました。

最後は、バーナーで熱を加えて重ねました。スイッチを入れる穴を確保するために、3ミリ径の長いネジを入れています。

できあがった直後の尻尾と後頭部の円形です。これからヤスリがけや磨きを始めます。

尻尾の取り付け位置の確認です。プードルとはちょっと違っています。尻尾の形はその後少し変えました。

3月17日、クラフトパークでショパンの色づけをしました。硫黄を入れた湯に漬けて黒くさせました。尻尾(銅)やネジ(真鍮)も黒くなりました。

胴体の裏側まで、いい色になりました。裏に長く伸びている板材は電池ケースの固定用で、切り取ってから、LEDパネルの固定用金具に使います。

ショパン用のLEDパネル固定金具です。

ショパンとパスカルSrのLEDパネルは、Jrとは違った百均LEDライト(9灯)を使いました。

こちらのLEDライトを使った理由は、分解して利用する電池ケースの押しバネが適していたからなのですが、照明としては、Jrに使った3灯のほうが明るいようです。すべて4.7Ωの抵抗を入れています。

3月24日、クラフトパークでの今期最後の作業は、自宅での組み立て作業で剥げてきたショパンの黒の塗り直しでした。すでに配線も終えていて、硫黄のお風呂に入れるわけにはいかないので、ドライヤーで熱しながら、綿棒で硫黄を重ねていきました。

すべて終わったので、透明塗料を吹き付けました。パスカルSrとJrはツヤありの塗装、ショパンはツヤなしの塗装です。

これで三体が完成となりました。

こんな使い方もあるかもしれない、というサンプルですが、犬のランプは上から眺めるほうが可愛いので、こういうことはしないでしょうね。

延べ3カ月、同じ作業の繰り返しでしたが、それぞれの素材やサイズや仕上げが異なるので、最初に作ったJrと比べて、Srとショパンが短時間でできたということはなく、すべて同じくらいの手間と時間がかかりました。今回の出来上がりには、それなりの思い入れもあったので、満足しています。

(完)

これでしばらく金工を休みます。当分は金属(真鍮)の鉄道模型キット製作に集中する予定です。

 

淀川:3月の風景

三月に入りました。日差しも強まり、散歩は楽になりました。

堤防の外側の土手には土筆が伸びています。

パスカルは元気に走ります。

この頃、太子橋地区で時々見かける望遠レンズのグループです。何を狙っているのかはわかりません。

淀川監視船が通り過ぎていきます。

遊歩道横にムクドリの幼鳥がいました。

いつもの低ロープジャンプです。

2月中旬頃からウグイスが鳴き始めていますが、まだ鳴いている姿は見えません。
ちょっと気になる鳴き声2種類です。バックのノイズがうるさいのですが、動画の最初と終わりあたりで鳴いています。

「ホーホケキョ」の後に、すぐ近くで別の個体が馴染みの「ホーホケケキョ」と鳴いています。幼鳥なのでしょうね。

帰りがけ、公園の梅はすべて満開(一部、散り始め)となっています。

帰宅したら、庭の終わりかけの梅にメジロが2羽来ていました。

こうやって書いていると、昨年の三月と同じような内容になりました。
季節の移り変わりは、少しだけ変わって繰り返しますね。

犬のランプ 4 Jr 完成

3月1日、パスカルJrが完成しました。

鼻の先から後ろ足まで27cm、高さは15cmです。

スイッチのオン・オフ動画です。音は出ません。

いくつかの角度から眺めてみます。表面の仕上げは少し刷毛目のようにしておきました。

頭の後ろには直径5cmの真鍮円板を取り付けました。見えるところはネジも含めて真鍮製にしました。

暗いところで、ランプ点灯の雰囲気を見ました。

近いところが前に尖り、黄色くなっているのは真鍮の反射です。LEDパネルの角度を調整したら反射を無くせそうですが、このランプで読書する気はないので、これはこれで面白いかと思います。

パスカルがちょっとだけ興味を示しました。

裏側の処理です。LEDへの配線の途中にコネクターを取り付けて、分解が簡単にできるようにしました。

胴体に一本、パイプを留めています。配線を通すためですが、電池ボックスの動きを止める働きもあります。また、胴体側の首への板材も二重にして、揺れを止めました。

試行錯誤の連続で、板材のハンダ付けの上に板材のハンダ付けが必要になっていて、裏はきれいではありません。今後、ショパンとパスカルSrを製作するときには、もう少しきれいな裏側にしたいと思います。

図面起こしから、ちょうど1カ月くらいです。板材の切り抜きと曲げ以外は自宅での作業で、鉄道模型ほどの精度は不要なので、気楽で楽しい工作でした。

途中のままほったらかしになっているS1の整備に戻って、その後にショパンとパスカルSrに取りかかる予定です。

(続く)