レイアウト監視カメラ

2017年6月3日

三段構造のレイアウトは、一番上のNゲージ以外、なかなか見通しが利きません。いろいろと考えつつ、昨年(2016年8月)、しまい込んでいたCANONのビデオカメラHF11を取り出して、俯瞰映像を眺められるようにしました。

これはチェック中の写真ですが、三脚では俯瞰映像は無理なので、手作りのショーケースの上に取り付けてみましたが、写したい場所に向けるのはとても手間です。

そこで、Bescorの電動台座を購入してみました。これはアメリカ通販です。パスカルがニオイを嗅いだ後、トコもチェックに来ました。

この台座は有線リモコンで左右上下に動きます。取り付け板の工作をして、ショーケースの上に取り付けました。映像モニターとしては小さめの古い液晶テレビを運転制御台の上に載せています。テレビ取付のために、運転制御台を上に伸ばしました。

カメラからは映像用のHDMIケーブルと、台座のリモコン・ケーブルの2つの線が手元まで来ますが、床に這わすと足に引っかけそうだったので、上から回しました。

ビデオカメラには無線リモコンがあって、ズームをコントロールできますので、俯瞰映像の一部をアップすることができます。ただ、俯瞰映像は面白いものですが、HOの転車台と扇形庫の確認以外は役に立つわけではなく、1・GとHOのヤードの出入りをチェックするのはむずかしいと感じていました。

今年になって、中国通販サイトを眺めていたら、POE(Power over Ethernet)を使った監視カメラのセットが安く、多く出ていました。外観がそっくりでも、社名が違うのが中国製らしいところです。そういう中で、販売数と評価数が多い会社を選んでいます。今回選んだメーカーはTechageです。

POEというのは、LANでつなぐIPカメラにイーサネットのケーブルで給電もするため、カメラ用の電源アダプターが不要で、カメラの取付位置の自由度が高くなります。

5月25日に注文したら、早々と29日に届きました。

上に載っているのがIPカメラで、カメラは4個です。下の黒い箱が4チャンネルのNVR(Network Video Recorder)です。ハードディスクを中に組み込むと録画できますが、そういう用途ではないので、ハードディスクは入れていません。また、このあたりのレベルのIPカメラを家のLANにつなぐのは、いろいろな点で不安がありますので、LANにもつないでいません。

このセットに20mのイーサネット・ケーブルが4本付いていて、2万円ほどでした。

監視カメラ導入によって、もう一台、使うあてなく置いていた液晶テレビを使うことにしました。処分せずに残しておくと出番があるものですね。
左側が4チャンネルの監視カメラ用で、右側は俯瞰カメラ用です。

NVRの設定で少し手間取りましたが、何とか1280×720の画像で2つのモード(4つの映像を4分割で観る or 1つの映像を観る)が働くようになりました。手間のかかったところは、記録映像フォーマットがPALになっていたのをNTSC(日本用)に変更すると映像が出なくなったことです。PALに戻すと写るという症状を見つけるまでが手間でした。このあたりの取説がないので、よくわかりませんが、ハードディスクに記録するとPALになってしまうのではないでしょうか。

HOのヤード入口です。

カメラが大きいのは残念ですが、慣れると気にならなくなります。監視カメラって、そうなんですね。その映像です。

1・Gのヤード入口です。小さな駅の上に取り付けました。

その映像です。

既設のビデオカメラとは逆側からの俯瞰位置です。これは壁に取り付けました。

その映像です。

もう一つは既設のビデオカメラと同じような俯瞰映像で、扇形庫を写しています。

その映像です。

映像はCANONのビデオカメラよりかなり劣りますが、十分に確認できます。特に、1・GとHOの両方のヤード入口を監視しながら運転できるので、とても便利になりました。

不満な点は、映像が1秒近く遅れることです。ゆっくり走行させていればいいような程度ですが、扇形庫と転車台での停止位置を決める際には厳しいような気がします。まあ、この場所には遅延のないHDMIケーブル直結のCANONの映像があるので、問題はありません。

このIPカメラは室外で暗所監視の目的があるので、カメラのレンズ周りにIR(infrared:赤外線)放射のLEDが配置されていて、中央下に明暗センサーが付いています。そのため、レイアウトを暗くすると自動的に切り替わって白黒映像になってしまいます。この白黒映像はあまり感心できないので、センサーとLEDを切り離して、常時カラー映像になるようにしました。

前のカバーを回して外し、LED基板を止めている2つの小ねじを外すと全体を出すことができます。

中にシリカゲルが入っていました。これまでカメラを持つとカサカサという軽い乾いた音がして不思議に思っていました。

センサーの付いたLED基板とカメラ基板は2つのコネクターで結線されています。

2つのコネクターを外し、すべてを元に戻して終了です。これで暗くなってもカラー映像モードになりました。

ついでの工作ですが、運転制御台の裏に簡易な遮蔽板を取り付けました。写真の右側に写っているグレー塗装の板です。(いろんな工事が続いているので、レイアウトはゴチャゴチャしています)

運転制御台の裏は配線で一杯です。運転制御台の前に座っているとわかりませんが、車両からの風景が最悪になっていて、車両搭載のビデオ撮影でとても気になっていました。

1・Gからの眺めです。
Before:せっかくの腕木式信号機が迷彩に隠れたようでした。

After

HOからの眺めです。
Before

After:下の階の信号機が目立ってしまいましたが、ぐちゃぐちゃ感はなくなりました。

今後のビデオ撮影、いずれFPV(運転席カメラ)、どちらもすっきりしそうです。

しかし、ちょっと制御台が大きくなりすぎました。HDMIの切替スイッチを入れて、テレビを1台にしたほうがいいかもしれません。