シルクスクリーン展:SILX’17

2017年10月11日

今年も、大阪・心斎橋近くにあるギャラリー「Gallery キャナル長堀」で開催されているシルクスクリーン展「SILX’17」に行ってきました。

2日目の午後でした。表の長堀通からも裏の鰻谷北通からも入ることができるギャラリーなので、ぶらっと入る人も多いようです。

今年も楽しい力作が多く、それぞれに作者の特徴があらわれています。
いくつか、撮影させてもらいました。

下の写真は恒例の来年のカレンダー(2,000円)の展示です。すべて月毎の担当作者の新規手刷り作品12枚で構成されています。毎年、楽しんでいて、すべて残しています。

次は、これも恒例の無料刷り版体験です。今年は偶然だったそうですが、あべのハルカス美術館で開催中の北斎(神奈川沖浪裏)が選ばれていました。

上の写真の左側、額に入っているのが完成品で、一つ前の版の状態に最後の刷り(濃い紺)をさせてもらって、完成させるという体験です。
直前の版です。

ちょうど、カリフォルニアから来たという観光客が訪問していて、最後の刷りに挑戦しました。

うまく仕上がって、とても喜んでいました。
無料で体験させてもらって、完成品はいただける、という豪勢な企画です。もちろん、私も体験させてもらって、いただいてきました。

元の版画は8版くらいだそうですが、こちらは5版に分解したそうです。リーダーの和田義郎氏が担当していて、いつも彼の技量とセンスには感心するばかりです。

和田氏の今年の作品です。

先日、大阪環状線から消えた103系が走る天満駅近くの情景です。このあたりは夜しか行かない場所ですが、いい雰囲気が出ています。

シルクスクリーン(版画)を眺めて興味を持つのは、構図はもちろんなのですが、調色・配色が作品の雰囲気と特徴を出している点です。油彩や水彩で描く方法と違って、同じ色のインクをどのように配置していくかはパズルみたいです。グラデーションも可能だそうですが、5版以上に区分けしていく工程の結果として、独特の雰囲気が出てくるのはとても魅力的です。

また来年も楽しみにしています。