2010年の春、雪解けの時期から、本格的な訓練が必要になりました。しかし、パスカルの訓練はむずかしいものでした。
飼い主の立場から言えば、パスカルの「問題行動」は、外で犬や猫を見つけると、異常なほどの興奮状態になることです。北海道弁では、「おだつ」と言いますが、ワンギャンと叫びながら、リードを全力で引っ張り、収拾がつきません。
パスカルは喧嘩に行こうとするのではなく、遊びたいのです。相手が驚かずに挨拶を受けてくれると、パスカルもそれなりに落ち着きます。でも、がむしゃらに向かってくるパスカルを見ると、ほぼ例外なく、相手の飼い主がびっくりしてしまいます。相手の犬の大小を問いません。獣医に連れて行くときも、待合室で順番を待つことはできず、外で呼ばれるのを待ちます。
パスカルの体重は20キロを超えましたので、この行動には困って、初めてプロの訓練士に依頼しました。普通の歩行訓練あたりは問題ありません。ご褒美もよく効きます。しかし、他の犬を見かけた途端、ご褒美のおやつなど見向きもしなくなります。これは訓練期間を通じて変化なしで、結局、ベテランの訓練士もお手上げでした。
パスカルの興奮が受け容れられたことがあります。札幌郊外に大型犬が多く来ている広大なドッグ・ランがあり、そこでの出来事です。パスカルが向かっていっても、その犬が自由に逃げたり、かわしたりできる環境であれば、一緒に追いかけっこをしながら、両方の犬が楽しめたのです。
そのときの写真(2010年11月6日)です。シベリアン・ハスキーと一緒に遊び回っています。
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パスカルは2時間以上、走り続けていました。
しかし、このドッグ・ランに行こうが行くまいが、普段の散歩での興奮は変わらないので、訓練にはなりません。パスカルには理想の環境での息抜きでしたが、そういうドッグ・ランの中で生活することはできません。
この興奮は、個体差か、幼少時の発育不良・非接触の結果か、訓練の仕方か、それはよくわかりません。訓練士も獣医も「1歳くらいで落ち着くでしょう」と話していましたが、1歳を超えても変化なく、「3歳くらいで落ち着くでしょう」というセリフに変わりました。でも、6歳を超えた今も変わりはありません。
原因はいずれにせよ、パスカルは「自然に」そうなってしまうわけですから、そういう犬を街中で飼っているという飼い主責任を自覚するしかありません。いつも散歩では、他の犬が来るのを見かけると、進む方向を変えて避けますが、パスカルが先に見つけるとたいへんです。そのため、散歩のときは首輪と「ジェントル・リーダー」という口元のコントロールが必需品となっています。
2010年11月12日、去勢手術を受けました。
エリザベス・カラーを付けて、おとなしくしているように見えますが、これではカラーが小さくて、鼻先と長い舌が手術跡に届きました。
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そこで、パスカルSrが使っていたカラーが残っていましたので、外側に付けました。
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かなり大きくて、いろんなところにぶつかっていましたが、いつもの「ヘソ天」スタイルで寝ています。
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