毛馬までサイクリング

2020年11月18日

自転車の整備を終え、試運転サイクリングとして淀川河川敷を走って毛馬まで行きました。

出発地の守口市河川公園は紅葉の盛りです。

すぐに大阪市旭区に入ります。

このあたりにはワンドが集中しています。ちょっとだけ休憩。

淀川橋梁(赤川鉄橋)が見えてきました。

赤川鉄橋を過ぎると都島区です。

毛間の閘門に到着しました。出発から45分、約6kmです。

淀川大堰が淀川を横切っています。

淀川大堰の上は通行禁止になっています。淀川マラソンではここを渡るそうです。

大堰から下流の景色です。手前の鉄橋は長柄共同橋(ガス・水管橋)で、その向こうに阪急千里線の淀川鉄橋、そして長柄橋と、橋が続いています。

明治末期に淀川の流路変更で作られた毛馬水門を渡ると大阪市北区になります。元々の第一閘門が残されています。

旧水路跡できれいな茶トラ猫が近づいてきました。左耳カット(メス)されていますが、鈴を付けています。しばらくすると、飼い主さんがやって来て、自転車に乗せて連れて行きました。

昔の水路にかかっていた眼鏡橋が保存されています。

大川の横に回ってきました。

城北公園通に出て、毛馬橋を渡り、あらためて毛間の閘門横の堤防に登り、「与謝蕪村生誕地の碑・句碑」を眺めて帰ります。

夕陽が沈みつつあります。

往復延べ13kmほど、2時間で帰宅しました。典型的なお気楽サイクリングでした。自転車は少し調整すべき箇所が見つかったものの、とても走りやすくなっていました。

BS Wildwestの整備

2020年8月14日

札幌時代は犬の伴走で活躍したBS(ブリヂストン)のMTB(マウンテンバイク) Wildwest(ワイルドウェスト)を整備します。1992年購入なので、28年ものです。走行距離は千キロ走ったかどうか程度ですが、ほったらかしなので、錆びている部分が多く、かなりの整備作業が必要となりそうです。

全体を眺めて、整備の基本を決めました。安全性が問題になるパーツはすべて交換するが、まだ使えそうなパーツはきれいに掃除して残す、という、ごく常識的な方針です。

事前に6月中旬から、必要なパーツと工具の通販注文を始めました。今回はいろいろと専用工具を揃えることにしました。6月段階の出費予定はパーツ代が1万5千円、工具が1万円ですが、それで済むのは無理でしょうね。

古い自転車なので、互換パーツの情報を集める時間がかなり必要でした。ブリヂストンの製品ですが、ブリヂストンの製作はフレームだけのようで、パーツはほとんどシマノ製です。

ブリヂストンのサイトには古い自転車の資料は皆無でしたが、シマノのサイトには古いパーツの資料もありました。また、ネット上に動画を含めて多くの整備作業例が出ていたので、とても参考になりました。

実際の作業開始は7月7日でしたが、途中でGIANTの折りたたみ自転車(HALFWAY)の整備が入りました。その整備で自転車の分解整備のポイントがわかったつもりになったので、全面的に分解していくことにしました。途中、7月末から暑くなったので、玄関での作業になりました。

1.ボトムブラケット
整備開始の作業として、クランクを外して、ボトムブラケット(BB)のチェック・整備です。かなり汚れていますが、固着はなく、センタースタンドを取り付けていたので、作業は楽でした。

ボトムブラケットは古いカップアンドコーン型です。ボルトを引き抜いたら、ベアリングのグリスが減って固まっていました。写真の左が清掃前、右は清掃後です。プラスチックのカバーに入っていました。

ベアリングもきれいで動きもスムーズなので十分に使えます。グリスアップして、フレーム内部も清掃して、元に戻します。グリスはシマノのプレミアムグリスです。交換よりも整備のほうが面白いですね。整備前(左)と整備後(右)です。

2.チェーンリング
前3段のチェーンリングのチェックです。中空の止めネジに錆が出ています。重くて錆だらけのペダルは交換します。

このとき、このチェーンリングが正円ではなく、わずかに楕円となっていることに気づき、思い出しました。当時は力学的効率で画期的だったそうですが、最近は見かけないようです。変速エラーが多いのでしょうか。

錆だらけの止めネジを交換すると1,500円くらいかかるとわかったので、ルーターで磨いて、錆取り剤で処理しました。左が磨く前、右が後です。錆は表面だけだったので機能的には問題なさそうです。

ネジ溝部分をマスキングして、シルバー塗装しました。

磨いたチェーンリングを2枚合わせて止めてみました。まあまあです。

この段階で、amazonで見つけた安価なチェーンカバーを取り付けてみました。これまでズボンの裾をベルクロで留めるのが面倒だったためで、以前から取り付けたいと思っていたものです。

このカバーは塗装再生したネジの穴を使って裏からタップネジで留めるので、塗装したネジは見えなくなりました。カバー付属のタップネジはステンレスのものに替えました。また、クランク固定用ボルトはボルトとキャップ方式でしたが、6角穴付きボルトに交換しました。

ワイルドウェストの前3段チェーンリングはMTBらしく、46-36-26という低いめの歯数になっています。一方、このカバーは最大径が48-50に適合となっています。一回り以上大きいので、ディレイラーと干渉するかもしれないと心配しましたが、その後に組み付けて確認したら、ぎりぎりOKでした。整備前と整備後です。ペダルも交換しています。

3.タイヤ・チューブとハブ
タイヤの山はそれほど減っていませんが、古いので、ひびがいっぱい入っています。当然ながら、チューブと一緒に交換です。タイヤは IRC(井上ゴム工業)のブリロ HE 26×2.00、チューブはパナレーサーの26×1.625~2.10にしました。

前タイヤを外して、ハブの状態を見ると、表面にかなり錆が出ています。

ボルトを外しました。グリスはほとんど無くなっています。

ベアリングなどをパーツクリーナーで清掃し、グリスアップをします。

後輪はスプロケットの掃除を後回しにして、軸の清掃とグリスアップをします。

チューブをはめる前に、今回は輪になったリムテープ(パナレーサー26インチ用18mm幅)を貼りましたが、慣れないとけっこうやりにくいですね。普通のテープのほうが楽でした。

前後輪とも、リムテープ、チューブ、タイヤを交換しました。

以前のタイヤとの比較写真です。

上の2本が古いタイヤです。方向性はなく、舗装路では音がうるさい感じでしたが、サイドのベージュ色が可愛く見えました。次はこういうタイプを選びたくなります。

4.ブレーキ
前後とも古いカンチブレーキで、効きが良くないし錆がひどいので、Vブレーキに交換します。

Vブレーキというのは知らなかったのですが、シマノが1990年代後半に製品化したそうで、カンチブレーキの台座をそのまま利用できます。効きがいいと評判のようです。その構造から、ブレーキレバーも専用に替えたほうがいいそうです。

前ブレーキの交換前と交換後です。

後ブレーキの交換前後です。

Vブレーキの調整は少し手間でしたが、カンチブレーキとは比べものにならないほど効きますね。

5.ステムベアリング
ハンドルポスト下のステムベアリングの清掃とグリスアップです。

上部です。

下部です。

どちらも同じように、グリスが減って、色が変わっています。清掃してグリスをたっぷり塗りました。

カンチブレーキの留め具(上部の金具)は外しました。整備前後の写真です。

6.ディレイラー
前後のディレイラーは動きが鈍くて錆がありますが、清掃と注油、ケーブルの交換で済ませられそうです。

フロントは特に錆が多い状態です。

錆を落として、外側だけを錆止めにクリア塗装しました。

調整でシフトはきっちり働くようになりました。加えて、アルミ製のダブルレッグスタンドはとても便利だし、整備にも欠かせないのですが、表面はひどい状態でした。水研ぎして、上のパーツは塗装しました。。

リアディレイラーもかなり汚れています。フロントと同様に清掃し、シリコンオイルだけで調子を見ます。HとLの調整ネジを外して清掃したら、ネジ取り付け枠のプラスチックが割れていました。まあ、無くても支障はなさそうです。

リアディレイラーを元に戻す段階でスプロケット(7段の歯車)を外して清掃しました。

シフトケーブルとクイックリリースも交換しました。そして、チェーンを交換しましたが、失敗して再購入というパターンは避けたくて、古いチェーンでピンの抜き差しを練習しました。それでも、本番で付属のピン挿入で失敗(押し込み過ぎ)してしまいました。それでも、ピンを抜かずに再挿入という方法を知って、何とか成功しました。

整備前後の写真です。

7.その他の整備作業
いろんなところに小さな錆が出ているので、気になるところだけは錆を落として、模型用のオリーブグリーンで塗装しておきました。元の塗装はラメが入っているようだし、色合わせがむずかしいので、簡単なタッチアップです。一つの例です。

ハンドルバーとステムには多くの傷があり、色も少し違っていたので、水研ぎして黒のラッカーで塗装しました。

固定ネジも黒くしておきました。塗装前(上)と塗装後(下)です。

便利なダブルレッグのセンタースタンドですが、立ち上げたときに後輪が高く上がりすぎ(11cm)だったので、脚を4cm切りました。

これで後輪の浮きが4cmほどになり、便利さはそのままで、雰囲気が落ち着きました。

ハブの汚れを取るために、余っていた革でハブブラシを作りました。前輪と後輪のハブに取り付けました。

最後の作業です。GIANTのHALFWAYと同様にショルダーバッグを取り付けました。

少し大きいバッグなので、バッグの内部に1.2mm厚のPPシートを入れました。安定のためでしたが、厚い革なので不要だったかもしれません。

フェンダー(泥よけ)を清掃して取り付け、これで整備終了です。8月8日でした。

とっても暑くなったので、試走は近所を少し走ってみただけですが、とてもなめらかな動きで静かです。タイヤの違いが大きいのかもしれません。

ホイールの振れ取りについては、簡易な方法としてブレーキシューとの接触距離でスポークを調整しただけです。本格的にやるためには振れ取り台が必要でしょうし、スポークを組み上げる技術も必要でしょうから、興味はあるのですが、その方向に行くかどうかはわかりません。

交換したパーツは以下の通りです。事前調査の結果で、ほとんどが元のパーツと同等品(エントリーレベルのMTBなので、現在では一番安価なクラス)です。金額は大まかに丸めています。

タイヤ・チューブ・リムテープ 7,000円
Vブレーキ(左右レバーを含む) 5,000円
クイック軸(前後) 2,400円
クイック・シートピン 1,000円
クランク固定用ボルト2本 600円
チェーン 1,000円
チェーンカバー 1,000円
ペダル 1,000円
エルゴグリップ 500円
前カゴ用ブラケット 1,600円
合計 21,100円

パーツ代以外に、新規に購入した工具は合計で1万2千円ほどかかりました。さらに、パーツクリーナーなどの消耗品が3千円ほどで、総計で3万6千円くらいになりました。

それなりの散財でしたが、工具が揃ったので、今後も分解整備をたっぷり楽しめそうです。そして、秋からはお気軽サイクリング(ポタリング)をたっぷり楽しめそうです。

MTBで犬の伴走

2020年6月、ママチャリ整備を始める前、隣に並べたままになっている自転車の状態が気になりました。札幌時代の1992年に買ったブリヂストンのワイルドウェスト(Wildwest)という26インチのMTB(マウンテンバイク)です。自転車カバーを外したら、錆が目立つようになっていました。

当時、MTBが流行りだして面白そうだったので、住んでいた厚別区の自転車屋さんに組んでもらいました。この自転車で地道を走るのは楽しく、時々、近所の野幌(のっぽろ)森林公園へ水芭蕉や延齢草を眺めに出かけていました。

1994年にパスカルSr(シニア:ゴールデン・リトリーバー)がやって来てから、自転車で犬と一緒に走ってみたくなりました。徒歩では運動不足になるかもしれないし、こちらも風を切りながらの散歩(散走)が楽しそうに思えました。

でも、体重36kgの犬の首輪リードを自転車につなぐのは危険だし、リードを片手に持って走るのも危険でした。そして何よりも、ジェントルでウォームなパスカルSrは自転車と走るのがあまり好きではありませんでした。

その後、中央区に移って、パスカルSrが亡くなり、ショパン(スタンダード・プードル)がやって来ました。

ショパンはクールで運動・学習能力が高いので、一緒に豊平川の河川敷サイクリングを楽しみたくなりました。河川敷までは自転車で5分の距離です。

それで、道交法違反にならないように犬を安全に伴走させる方法をいろいろ工夫していたとき、スプリンガー(Springer)をネットで見つけて、アメリカ通販で購入しました。届いた実物はなかなかしっかり作られています。自転車のサドルポストに専用クランプを取り付けて、より安全のために首輪からのロープも自転車のハンドルステムにつなぎました。いずれもバネが効果的です。

MTBはフレームがしっかりしていて、荒れ地用の太いタイヤが付いているので、こういう装備で犬の伴走をするには最適です。

2003年5月にスプリンガーを装着して、ショパンと初めて豊平川に向かいました。ショパンは最初から引っぱることもなく、自転車との幅を保って、速度に合わせて走ってくれました。スプリンガーのバネ強度に順応しているので、スプリンガーの先がまっすぐ立ったままです。

スプリンガーをつなぐために、簡単な胴輪にパッドをとりつけたハーネスを手作りしました。色の組み合わせはひどいですが、脚の長いショパンには何でも似合います。

ショパンは声かけによる走行方向の指示(まっすぐ、右だよ、左だよ、ゆっくり、止まれ、など)をすぐに覚えて、クールな彼らしく的確に実行していました。実際は声かけをする必要もなく、常に自転車との速度と幅を合わせてくれたので、こちらがふらついても問題はなく、ショパンが伴走してくれているという感じでした。

2008年9月の映像です。音は出ません。

河川敷ではフレキシ・リードに取り替えて、ゆっくり散歩です。

草地を走るのも大好きです。

ショパンの軽やかな走りは忘れられません。後方からの映像です。

ショパンは残念ながら早く亡くなり、やって来たのが、先週亡くなったパスカルJrです。同じスタンダード・プードルでも、パスカルは伴走が得意ではありませんでした。もちろん嫌がるのではなく、いつもホットでハイなパスカルらしく大喜びで、こちらに注意を向けず、思い切り走ってしまうのです。自転車を引っぱるばかりで、なかなかコントロールできません。2011年5月の映像です。

直線に入るとパスカルはどんどん自転車を引っぱって行きます。スプリンガーの先が大きく前にしなって、体育会系の筋力トレーニングになってしまっています。これを抑えるのが課題でした。その分、こちらは漕がなくてもいいので楽ですけど。

パスカルは自転車と一緒に走ると、河川敷の草地はいいのですが、道路ではすぐに肉球が擦り剥けてしまいます。対策として、これもアメリカ通販(RUFFWEAR)のブーツを履かせましたが、すぐに破れてしまい、何度も補修しながら、3足(犬の1足は4つです)くらい買い換えました。

揃いの胴輪です。

なかなか可愛い姿です。

2012年に大阪に移ってから一度だけパスカルJrと淀川河川敷で走ろうと試みたことがあります。でも、河川敷までの距離は豊平川河川敷よりずっと短いものの、往復する道路が狭く、人も自転車も車も桁違いに多く、迷惑にならずに犬と一緒に自転車で移動することはできません。犬と一緒の自転車走行が条例で禁止されるところも出てきたのも頷けます。

札幌では犬の伴走で大活躍したMTBワイルドウェストですが、大阪では近所を少し走ったくらいで、8年間ずっとカバーの中でした。スプリンガーは外していますが、取り付け装置は付いたままです。

スプリンガーのクランプです。

首輪のリードを取り付けるカラビナです。

ママチャリ整備でコツがわかったので、この自転車も整備を始めることにしました。整備を終えたらゆっくり淀川河川敷を走ってみたいと思っています。