DCCブースターの活用

最近、1・Gゲージの車両を走らせていると、分岐器などのステーショナリー・デコーダーが動かないことがあったので、接触不良をチェックしてみました。これらのステーショナリー・デコーダーへのDCC入力は近くのレール(ジョイナー部)からハンダ付けで配線していました。

そのハンダ付けがゆるんでいたり、デコーダーの端子ネジがゆるんでいたりしていました。レールに密着端子をネジ止めする方法もありますが、見た目がわざとらしくなります。重い機関車が走行してたわむレール部分から配線しないのがベストでしょう。

愛用しているESU ECoS 50200の使い方とレイアウトは5年以上何も変えていません。50200の左側に1・GとHOのDCC出力配線を切り替えるスイッチボックスを置いています。

赤いシールがDCC出力切り替えスイッチで、下げていると1・Gのレールへ、上げるとHOのレールへと50200からの行き先が変わります。左の黄色シールはDC電源(主に照明用)の行き先切り替えスイッチです。

50200の後に4Aのブースター(ECoSBoost)をつないでいます。

このブースター出力は、HOでは転車台とラウンドハウスに供給されていて、スイッチボックスの右上にある小さなスイッチでオン・オフを切り替えています。HOでこのような切り替え方式にした理由は、50200からのDCC電源供給が始まった途端にラウンドハウスに置いている機関車たちのサウンドが一斉に鳴り始めるからです。転車台へのアプローチに唯一のギャップを入れています。

すべての車両のデコーダー・アドレスを異なったものにして、電源オンでは静かにしているように設定することは可能かもしれません。でも、デコーダーのメーカーはバラバラだし、すべて別アドレスに設定していくのが面倒で、1・GとHOで同じアドレスになっている場合がほとんどです。

その一方で、1・Gは機関車が同時に何両も走行するようなレイアウトではありませんし、ヤード部分の分岐器は選択式(選んだ線路にのみ通電)にしていますし、自動運転にも興味はないので、50200の4A電源だけで十分で、ブースターを使う必要がなく、つないでいませんでした。

今さらながらですが、ブースターを使わないのはもったいないではないかと思い、ステーショナリー・デコーダー用に活用することにしました。配線の系統を分けることで、接触不良などのトラブル・シューティングが楽になります

配線切り替えスイッチボックスの裏です。

スイッチボックスからレイアウトの下にある配線振り分け盤につないでいます。

振り分け盤(背面)からのブースター配線(上から4番目)はレイアウトの基板(路盤)下に回していき、ステーショナリー・デコーダー(分岐器など)の近くにジョイント・ボックスを設置していきました。合計4カ所で、次の写真はそのうちの一つです。

1・Gレイアウトの路盤裏で、逆さまに取り付けていて、ゴチャゴチャしています。奥にあるのが新設のDCCジョイント・ボックスです。手前左がステーショナリー・デコーダー(DigitraxのDS52)、その右は以前に配線したDC電源(照明用)です。これらの小電力接続には抜き差しの楽なRCA端子を使っています。奥に輪にしているケーブルはレールから取っていたDCC配線の名残です。

延べ3日の作業が終わり、すべての動作を確認できました。一般的には、ステーショナリー・デコーダーなどは瞬間的に意外と大きな電流が流れるため、走行用電源(レール)とは別回路にしておくことが望ましいと言われています。まあ、その効果はわかりませんが、1・Gでもブースターが活躍できるようになりました。