和歌山・根来寺

11月19日、クルマが新しくなり、午後はドライブレコーダーなどを取り付けるために内装をはがして配線する作業に時間を取られました(でも面白かった)。翌20日の日曜日、乗り心地を試すために、紅葉がきれいという根来寺(和歌山県岩出市)を訪ねるドライブに出かけました。ちょうど、阪神高速のETC乗り放題パスの販売期間になっていたので、途中で墓参りの寄り道をしてから、阪神高速南端の泉佐野南で降りて、関空を右手に見ながらの一般道は山越えに続きます。

根来寺境内前の駐車場が満杯だったので、少し戻って、最初に訪問した「ねごろ歴史資料館」の駐車場にクルマを置いて、根来寺までは10分ほどの散歩になりました。この資料館は最近に無料になったそうで、根来寺の歴史がわかりやすく説明されています。赤いクルマが愛車です。

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ここには案内地図が立っていました。境内の横を「ねごろ歴史の丘」と名付けているようです。

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隣には「旧和歌山県議会議事堂」が移築されていますが、ここはパスしました。

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秀吉に破壊されて後、江戸期に再興された根来寺なので、寺領72万石の元来の境内は宏大だったようですが、現在は一部だけになっているようです。最初に見えてきたのは「聖天池」です。

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紅葉の見頃はそろそろ終わりかな、という雰囲気でした。
大塔と大伝法堂の屋根が見えてきました。

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国宝の大塔(左側)も大伝法堂も、靴を脱げば中に入ることが自由にできました。

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少し紅葉を入れた写真を撮ってみました。

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大伝法堂には重要文化財の大日如来坐像・金剛薩埵坐像・尊勝仏頂坐像がきれいな状態で並んでいます。内部撮影は禁止されていました。

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この下には「もみじ谷公園」という整備された遊歩道があり、駐車場が満杯になるほどの人気のようですが、護岸があまりに人工的に整備されていて、趣は感じませんでした。整備の仕方もいろいろありそうですね。

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山門(大門)が見当たらないな、と思って地図を確認すると、クルマを置いてきた歴史資料館の下のほうだというのがわかり、戻りました。
歴史資料館に戻って、そのままクルマを置いて歩いていくと、田圃と畑の向こう、紅葉を背景にして大門が見えてきました。

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寂れた雰囲気ですが、なかなか立派です。江戸末期の再建だそうです。昔はこのあたりまでが境内で、ここから入山していたのでしょう。現在は山門だけが取り残されたようで、境内までは家や農地が続いています。山門から奥の院にかけての広い配置は高野山に似た印象です。

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大門の手前左側に小さな不動明王が置かれていましたので、近づいてみると、大きな白猫が鎮座していました。

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近寄ると、白猫は逃げていきました。

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それほど古い像ではありませんが、不動明王の裏に、数メートルだけの古い土塀が残っています。昔は大門から続いていた塀の一部なのかもしれません。

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近くで撮影しました。

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左右には何も残っていませんでした。

下調べもせずに訪ねてみましたが、根来寺は興味深い歴史を持った寺ですね。
平安後期に真言宗の改革者・中興の祖である覚鑁(かくばん)が高野山から追われて根来寺を建て、新義真言宗を創立した後、室町末期(戦国時代)には1万人を超える僧兵(根来衆)を持つような大きな勢力となり、しかし、そのことから秀吉が根来寺を討伐し、江戸期に伽藍などは再建したものの、往事のような勢力はなくなったようです。現在は、宏大な遺跡の一部に境内があるという状態のように思えました。

根来塗の店があれば眺めてみたいと思いましたが、秀吉による討伐で漆器職人(僧)は発祥の地から離散し、今は根来塗と標榜する製品はデパートかネット通販で買うのが普通ということでした。

帰路、日曜の夕刻、りんくうタウンあたりは賑わっていました。

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快適なドライブでした。
さて、来週も阪神高速ETC乗り放題パスの旅を予定していますが、どこへ行くかは未定です。