鴨川のヌートリア

京都・五条に用事があって、時間調整に京阪祇園四条駅(いつの間にか、祇園が付いたのですね)から鴨川遊歩道をぶらぶら歩いていました。河原で何か動いているものが目に入ったので、よく見ると、巨大なネズミ、「ヌートリア」という名前が浮かんできました。実物を見るのは初めてです。

写真を撮っていたら、散歩していた人が近寄ってきて、ここはよく歩いているけど私も初めて見た、とおっしゃっていました。

しっぽも含めた全身写真です。

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あとで調べてみると、鴨川にはヌートリアがかなり繁殖しているようですね。知る人ぞ知る、です。日本・世界の侵略的外来種ワースト100に選ばれているくらいで、日本ではアライグマと並ぶ存在のようですが、ネット上では給餌している人や、可愛いと喜んでいる人の動画や写真が多くありました。

確かに、同じ仲間で、もっと大きくて鼻先が平坦になると、動物園の人気者カピバラですから、見ている限りは可愛いと言えそうです。侵略的外来種は既存の生態系を壊すほどの繁殖力を持つ外来生物ということですが、可愛い・珍しいと見られて、人への直接的危害が及ばないと、なかなか解決のむずかしい課題ですね。オオサンショウウオも鴨川まで下りてくるようですが、中国産との交配種が多いそうです。

ヌートリアをいつもの淀川河川敷で見かけたことはありませんが、「河川水辺の国勢調査」によれば、近畿全体の水系で、もっと下流の淀川でも見つかっているようです。淀川には、オオクチバスやブルーギルの釣りを楽しんでいる人もいるようですし、アカミミガメも多くて、こちらは河川敷でも時々見かけます。在来種の防衛と外来種の駆除は簡単ではなさそうです。