Olasonic NANO-NP1

2022年7月8日

ここ2週間ほど、ネットワーク音楽プレイヤーSqueezebox Touch、あるいはLAN上のNAS(ハードディスク)QNAP  TS-112、あるいは両方が故障したと考えてしまっていました。どちらも廃版製品なので、どちらが壊れた場合も残念ながら、もうこの組み合わせによるシステムは使えなくなります。そこで、次のネットワークプレイヤーとしては、古いTS-112搭載のLMS(Logitech Music  Server)を使わないネットワークプレイヤーを探しました。

しかし、ネットワークプレイヤーというのは以前の予想通り、かなりマイナーになっている状況です。最近流行の音楽サブスクリプションを契約すれば自宅内NASの構築などは必要ありません。拙宅でも10年前と比べると、amazon primeでの映画や音楽の視聴、無料のYouTube(広告は増えました)の視聴がメインになり、最近はネットワークプレイヤーの出番がとても少なくなっています。

それでも、過去のCD購入というサンクコストを忘れることはできないので、10年前に買ったSqueezebox Touchの価格(3万円ほど)くらいのネットワークプレイヤーを探しました。スーパーオーディオCDを前提としたハイエンド・オーディオの世界では数十万円のネットワークプレイヤーがあるようですが、そういう製品群は対象外です。

選んだのは、Olasonic(東和電子)のNANO-NP1です。発売はかなり前の2014年で、標準機能だけの製品です。価格に折り合いが付いたので購入してみました。この製品も廃版間近なのか、色が黒は4万円、白が3万円という値付けになっていたので、安い白を選びました。色は塗装で変えることも可能でしょう。

小さい金属筺体で、LANのスイッチングハブ(分配器)みたいです。裏は入出力が左右で同じような配置になっています。

この入出力配置は間違いやすく、つないでみたら音が出ず、あせって確認したら、入力部に出力ケーブルをつないでいました。入力部にはLANのRJ45コネクター(右端)だけでいいのにと思ったのですが、同じシリーズ製品のCDプレイヤーなどからの入力用で、プリアンプ(スイッチ)みたいな使い方を想定しているようです。

とりあえず、Squeezebox Touchと置き換えてみました。

iOS(iPad、iPhone)のスマホ用コントロール・アプリが必要なので、10年ぶりにアプリ探しです。5つくらいありましたが、どれも使いにくいですね。10年経ってもこういうアプリが進歩していないことと、いかにSqueezebox Touch用の有料アプリiPengが素晴らしい出来だということに、あらためて驚きました。故障で失ったものは大きいという気持ちでした。

NANO-NP1に対応するコントロール・アプリで使えそうだったのがmarantz Remote Appでした。無料なので申し訳ない言い方ですが、他と比べてマシとしか言いようがありません。接続を切ると、以前の状態を記憶しておらず、NASの音楽フォルダーのトップから選び直すしかなく、かなりの手間です。

気になったのは音量のコントロール、電源のオンオフが効かないことでした。これはSqueezebox TouchとiPengの組み合わせでいつも使っている機能でしたが、アプリの問題ではなかったことがわかりました。Olasonicに質問すると、NANO-NP1は音量は一定値、電源のオンオフ機能はないとのことでした。カタログや取扱説明書には書いてありませんでした。まあ、コントロール・プリアンプと考えればそんなものでしょうか。

ネイティブモードに設定して、スピーカーから出てくる音は違和感なく問題なしです。今後はこのネットワークプレイヤーとアプリに慣れるしかありません。

と覚悟していたら、昨日の記事に書いたように、Squeezebox TouchもTS-112も復活しました。次の写真は両方のネットワークプレイヤーをアンプに接続してテストしている時に写しました。

ということで、この場所でのネットワークプレイヤーはSqueezebox TouchをiPengでコントロールする日常に戻りました。

そして、これまでオーディオ・ビジュアルを楽しむ部屋のオーディオ・システムで使っていたDENONのネットワークプレイヤーDNP-720SEを外し、NANO-NP1に交換しました。DAC(DAコンバーター)の上に置きましたが、NP1が小さいので、DNP-720SEを入れていた棚が空きました。

10年前のDNP-720SEは本体操作も専用コントローラ・アプリも使い勝手が悪くて、いつも選曲するのが面倒でした。NANO-NP1とmarantzアプリの組み合わせはSqueezebox TouchとiPengアプリの組み合わせには完敗ですが、DNP-720SEと専用アプリよりはかなり良くなりました。音はシステムのDAC+アンプ+スピーカーを通すとなかなかいいと思います。

これで一件落着となりました。