太陽光発電 1 イントロ

2020年1月27日

屋根の全面葺き替えを決めた頃から、「屋根」からの連想もあって、太陽光発電システムの資料を集めて集中的に読んでいました。その間、ずっと模型遊びは中断していました。

昔から太陽光による自家発電というのは興味を持っていました。大阪に移ってから夏の暑さと冬の室内の寒さで、エアコンによる冷暖房の電力消費がかなり多いこと、加えて、地震や台風による北海道や千葉県でのブラックアウトのニュースを眺めて、非常時の自家発電が有効であること、などから、太陽光発電を実現するなら今かもしれないと思うようになりました。

太陽光発電システムは大阪の友人が10年くらい前に導入していて、勧められていました。友人が設置した当時は、再生可能エネルギーとしての太陽光発電による売電価格が高く設定されていた(10年間は売電価格が買電価格よりかなり高い)し、設置補助金が出ていたので、導入費用がシステムの耐用年数よりも早く回収できて、その後は利益を享受できると聞いていました。非常時対策や自家消費という側面はあまりなかったような気がします。

最近は売電価格が下がり、補助金もなくなっていますが、その分、設備価格は安くなってきています。面白かったのは、多くあるメーカーの「カタログ定価」が意味を持たないくらい、実売(見積もり)価格が安かったことでした。ただ、海外と比べると、日本で太陽光発電システムを設置する総費用はまだまだ高いようです。

非常時や自家消費を考えると、EV(電気自動車)あるいはPHV(プラグインハイブリッド車)のバッテリーを電力備蓄として使うこともポイントになります。もちろん、バッテリー単体製品で電力備蓄も可能ですが、現状(特に日本)では備蓄専用バッテリーはとても高価なので、EVなどのほうが効率的なようです。この場合は、クルマから自宅内に放電するV2H(VtoH:Vehicle to Home)と呼ばれる設備も必要になりますが、それはクルマを買い換える段階で検討します。

そういう経緯から、次のクルマをEVかPHVにするという可能性を含めて、屋根の葺き替えと併せて太陽光発電システムを設置することに決めました。古い土葺き瓦屋根のままであれば、太陽光発電はあきらめていたでしょうね。

一番の問題は設置業者(電気工事)選びでした。信頼できそうな業者さんを選ぶにはネット検索をかなり使いました。瓦の補修をお願いした屋根屋さんも、大阪府の瓦屋根診断技士などの資格者を見つけて電話をかけていました。太陽光発電の設置業者はネット検索でわんさと出てきますが、安ければいい、というのは少々危険に感じていました。

そこで、大阪府の「太陽光パネル設置普及啓発事業」登録業者リストを眺めながら、太陽光パネル設置だけではなく、業者のホームページでV2Hや備蓄用バッテリー、EVの充電器などの設置を経験しているかをチェックし、いくつか選んで、最後はやはり電話で話を聞きました。

決まった業者さんは図らずも屋根屋さんと何度も仕事をしているとのことで、こちらもびっくりしました。まあ、どちらも拙宅までクルマで10分以内の距離で、実績のある方々だから当然なのでしょう。工事日程も両者で打ち合わせてもらって、屋根の葺き替えと太陽光パネル設置が同時進行となりました。屋根工事は延べ5日間なので、3日目と4日目の2日で太陽光発電システムを設置してもらいます。採用したメーカーは地元びいきの気分でPanasonicになりました。

いろいろと話を聞いていて、屋根の葺き替えと同時進行で太陽光パネルを設置する利点がかなり大きいことがわかりました。でも、業者さんはこれまで経験はなかったそうです。

太陽光パネルを設置する金具は防水シートの上から下地のコンパネにネジ止めするのですが、既存の(土葺きではない)瓦屋根の場合は、その位置の瓦を外す必要があります。瓦を外すには、瓦を下地に止めているネジ釘を切り取るそうですが、元に戻すときには瓦が重なるので釘を打つことができません。つまり、その瓦は下地に固定されない状態になります。

葺き替えと同時進行であれば、金具を下地に取り付けてから、瓦を被せて、固定していくことができます。まあ、全体の一部の瓦だけの問題とも言えますが、安心の気持ちはかなり違います。

「2 設置工事」に続く