銅のアヒル 01

金工教室に通い出して半年になり、次の課題を考えていました。
そもそも鍛金に興味を持ったのは、昔、東海道新幹線開通の前、いわゆる0系新幹線の先頭車両の流線型部分を手作業のハンマー打ちで作っている映像を見たときです。金属板をあのように立体的に仕上げるのが熟練工の手作業というので感心していました。

さて、週一回で半年しか習っていない、慣れない鍛金作業で何ができるかを考えるうちに、やはり、面白いのはシボリ(絞り)で曲面を出すことだし、練習としても、目標を高く置いてみて、どうなるかを試してみよう、という気持ちになってきました。とてもチャレンジング、あるいは、身の程知らずです。
その題材としたのが、中之島で見たラバーダックです。

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この写真は2012年10月に撮ったものですが、そのときに小さなおもちゃを買っていました。くちばしの付け根が本物と違って、ドナルド・ダックみたいですが、それはそれで、題材としてはかまわないことです。

指導員の方に相談したら、それは面白いからやってみたら、と言われ、早速、0.8mm厚の銅板を切ってもらいました。2時間ほど叩いて、初日が終わりました。

題材のアヒルと並べました。
槌目で、叩き方が一定していないのがよくわかります。

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裏返してみました。

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アヒルにかぶせてみました。
これがどのようになっていくか、小さな楽しみでもあり、大きな不安でもあります。

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(続く)

真鍮の小箱

暮れから正月まで、クラフトパークは休みなので、自宅で製作できる小物をと考え、0.7mm厚の真鍮(しんちゅう)板をおおまかに切ってもらい、持ち帰りました。
これくらいの厚さであれば、自宅にある裁断機と半田付けで組み立てが可能です。

目的は、楊枝入れです。こんなパックのふたをはずして、容器ごとすっぽり収まるサイズで、縦横高さともに約6cmです。

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作る順番は、
1.底を除いた外箱を半田付けで組み立て、ふたの部分を糸のこで切り取る。
2.底を取り付けてから、ふたと本体を真鍮丁番で取り付ける。いずれも半田付けです。
3.本体の内側に合わせた板をはめこむ。これは半田付けをしていません。
4.あとは根気よく、やすりとペーパーで磨くだけです。

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ちょっと磨きが足りませんね。

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ぴったりサイズで、適度な重さで、片手で使えるので、なかなか重宝しています。角に当たると痛そうだと思っていましたが、これまでのところ、当たったことはありません。

これは真鍮の鉄道模型を作るよりも簡単です。ただ、このような小物を「冬休みの友」の課題として作ろうという気になったことが金工教室の成果でしょうね。

アルミのおたま

小物をしばらく続けています。

アルミを使う練習として、冬なので、鍋もの用に、おたま(取り分けスプーン)を何種類か作ってみました。
左側2つは横に長円としたのがミソで、使いやすいのですが、どうもアルミは好みではありません。
いずれ、銅で、もっと小ぶりのものを作ってみようと考えています。

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初めての金工 2

課題 :鍛金で、銀と銅の小物を作る

銀のスプーン
素材は小さな銀板と銀棒です。普通の銀スプーンは家にあるし、銀を丸く切ってしまうのはもったいないので、スコップ風にデザインを考えてみました。長さは9cmくらいです。

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銅の持ち皿
素材は銅板と銅棒です。一辺が11cmくらいのサイズです。

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素材の正方形のまま、四辺を折り曲げただけのデザインにしました。
焼きなまして、折り曲げた部分だけを叩いて、槌目(つちめ)を入れました。
持ち手部分は棒を軽く叩いて、曲げただけです。
硫黄に漬けて変色させます。時間を長くして、黒っぽくしました。
その後、四辺を磨いて色を落とし、槌目がわかるように仕上げました。

今回の棒と板の接着は、いずれも銀蝋(ぎんろう)を使いました。
それぞれの硬度や融点が違うので、叩く強さや接着には金属の性質を知らないといけませんが、まだまだよくわかりません。
でも、基本的に素材は板と棒なので、どういうデザインにするかを考えるのが楽しいですね。

今回で、与えられた課題は終了です。今後は自分で何を作っていくかを考えることになります。

初めての金工 1

2014年10月10日

大阪市立クラフトパークの金工教室に通い始めました。
週に一回、指導員の方に教えてもらいながら、3時間の実習が続きます。

課題:錫(すず)の鍛金(たんきん)

教室では大鍋で錫を溶かしています。
それをすくって型紙をはさんだ鉄板に流し込んで、板材を作ります。

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錫をすくって、型紙の中に流し込みます。

型紙の厚さで板材の厚さが決まります。今回は2mmです。
鉄板を外して、形になった錫を取り出します。

湯口(錫を入れるところ)と、はみ出している部分を切り取ります。

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上の動画や写真は、後に小さな皿を作った時に写したもので、最初の課題の時は直径が20センチくらいの円形でした。型紙は厚さや形、大小がいろいろと揃っています。

こうして作った錫の板材を当て金にあてながら、ハンマーで叩いていきます。
叩いてしぼっていくので、お椀の縁の厚さは1mmくらいになりました。
取っ手は別に作って、バーナーであぶって溶着します。
錫は柔らかいので、形を作るのは比較的楽だそうですが、それでもなかなかむずかしい!

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市販されている錫の器がけっこう硬いのは、錫だけでは柔らかすぎて実用にならないので、他の金属との合金になっているためです。