京都・梅染展

知恩院の和順会館で冬の梅染(うめぞめ)展が12月20日まで開かれていました。10年ほど前から始まって、これまで時々寄っています。梅を使った友禅染め作家の山本 晃さんの作品展で、山本さんに弟子入りした?友人も出品していて、会場で説明してもらえるので、19日に同窓の友人と3人で鑑賞してきました。

久しぶりの阪急京都線から眺めた淀川です。いつもと逆向きの淀川風景です。

河原町から四条通を歩き、八坂神社を通り抜けましたが、ずっと人波が続き、ほとんどが外国人観光客のようでした。知恩院あたりは静かでした。知恩院には宮崎友禅を記念した友禅苑があります。

山本さんはブログをなさっていますし、梅染展の紹介は和順会館のブログにありますので、紹介は省略しますが、梅、特に紅梅を使って染めた、ほのかで上品な色合いが魅力的です。山本さんに話をうかがうと、梅の枝から出る樹液で梅色を出すだけではなく、藍や鉄による染めのコーティングにも梅を使っているそうです。

自然素材なので、樹液を取る梅の木によって、また時期によって色は変わり、同じ出来上がりを再生産するのはむずかしく、一点ものにならざるを得ないそうです。それでも、データを収集整理して、誰でも同じような作品を制作できる環境を作っていきたいとおっしゃっていました。

その背景には、静岡県伊東市にある児童福祉・障害福祉事業所が昨年から始めた「梅染工房ひかり」による「梅染プロジェクト」があります。山本さんの指導で梅染作品を制作販売していて、「梅染工房ひかり」の作品も展示されていました。

さて、友人の作品の素材は和紙布か絹で、梅を含めた草木染めです。素材製作はすべて仲間との協同作業のようです。なかなかエレガントな雰囲気です。

次は藍染した糸の手編みレースを襟に使っています。

次の写真で、上に掛けてある藍染の帽子が気に入りましたが、彼が作ったものではありません。

シャツやブラウスは和紙布の草木染めのようです。

これは梅染めと合わせていたものだったかな?

ゆっくり眺めて、山本さんにじっくり話をうかがった後は、4人で鴨川近くまでぶらっと歩いて、観光客はあまり知らない、混み合った居酒屋に入って乾杯となりました。