真鍮の狐面 04

7月に入って、新学期です。

7月8日、少したたいてから、不要とわかってきた外側を切り取ります。
写真の左側に、持ち手の一方(下側)を万力ではさんだ金切りバサミが写っています。ハサミの持ち手の一方を上から押して、少しずつ切っていきます。片手でハサミを持って切ろうとしても、とても切れるものではありません。

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これくらいになりました。

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パスカルの鼻と比較しました。まだまだパスカルのほうがずっと細長いです。パスカルの面を作るわけではありませんけど。

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7月15日の成果です。
あんまり大きな違いがありません。いつもの中だるみです。

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7月22日は札幌訪問で休み、7月29日の作業です。
少したたいてから、また、顔の不要部分を切り取りました。かなり目標に近づいてきたので、モデルを眺めながらたたいています。
指導員のKさんに、額から鼻先までの逆Rをつくるためには、額部分の凸を別に出す必要があることを教えてもらいました。盛り上げる凸部分の数だけ、しぼりを加えていくそうです。覚えておかなければならない基本の技で、そういう目で曲面を考える必要がありますね。額の中央をしぼっている途中です。

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額を凸にしぼるために、丸い当て金を使います。

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今日の成果です。Kさんに手伝ってもらった結果、逆Rが出てきました。

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パスカルが少しだけ興味を持ちました。

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これから、耳をどのように作っていくかを考えなければなりません。
終盤戦に突入、と言えそうです。

(続く)

真鍮の狐面 03

大きな真鍮板を叩きはじめて、大阪の暑さがしんどくて、夏を迎える時期にこういう作品を作る計画は無謀と思う気になっていました。銅のアヒルは10月開始だったので、秋まで置いておこうかとも考えましたが、形ができてくると少しずつ叩きやすくなったので、続けることにしました。
今回は4回分をまとめます。

5月27日の成果です。先週よりは盛り上がったかな?という程度です。

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6月3日の成果です。だいたい、狐面の高さになってきました。

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6月10日の成果です。この日から、口先をしぼっていく作業となりました。

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6月17日の成果です。

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イメージ型紙を切り取って、内側に合わせながらしぼっていくようになりました。
高さはこんなものですね。

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実はまだ、耳をどのように作っていくかを決めていません。

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紙の狐面と並べると、写真ではわかりにくですが、かなり鼻先が高くなっています。

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パスカルはちょっと見に来ただけで、興味はなさそうです。

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今期は今日で終了で、次は7月に入ってからになります。

(続く)

真鍮の狐面 02

5月20日の成果です。

暑くて、重くて、バランスが取れず、力がうまく入らず、反発が大きく、とても疲れました。
でも、盛り上がってきました。

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横から眺める(左が下になります)と、歪んでいますが、まあ、まだまだこれからです。

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これくらいの凸ができてくると、少し叩きやすくなってきました。
これからは中央部(鼻先)を盛り上げていくことになります。

(続く)

真鍮の狐面 01

昨年に銅のアヒルを作った後、Gゲージの機関車の動輪を鋳金(ちゅうきん)で作りたくて、鋳型(いがた)作りを模索していました。でも、なかなかうまくいかず、その間、教室では錫や銅の小物ばかりを作っていました。鋳型作りの方向が少し見えてきて、それは自宅で進めることにしました。一方、教室では、小物ばかりだとすぐに完成?ですが、やはり、それなりの時間がかかる作品を作りたくなりました。

そこで今回は鍛金(たんきん)で狐面を作ってみることにしました。素材はまだ鍛金で使ったことのない真鍮(しんちゅう)です。

昨年、「玉藻前曦袂」を観た際、お土産として紙製の狐面を買ったことを書きました。これを基本モデルにして、伏見稲荷の狐の雰囲気を少し取り入れよう、という「言うは易しい希望」です。

5月13日に開始しました。
真鍮板0.8mm厚を42センチ×36センチに切ってもらいました。最初は1mm厚の予定だったのですが、面にするには厚い気がしたこと、そして、みなさん、真鍮は硬いよ、という話で、軟弱な気持ちもありました。
狐面を置いてみます。

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この狐面よりも奥行きを出したいので、少し大きめです。
鼻の先から絞っていきますので、そこに印を付けて、不要となる四隅にマジックで線を入れました。

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四隅を切り落としてから、焼きなまして、先ずは、次の臼のような台で全体に少し凸を作ります。

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臼で叩いてわかりましたが、銅板と違って反発しますね。
こんな感じになったので、これから叩いていく同心円の線を描きました。

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当て金は大きめです。次の写真は30分ほど叩いた(一巡目)ところです。

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延べで1時間以上は叩いた、今日の成果です。

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このところ、小物ばかりを叩いていたので、今日は相当に疲れました。特に、叩く音が大きく、濡れタオルを上に載せていたので、板を持つ左手も疲れました。
真鍮は銅よりも反発するようだし、それでいて、紙のようにシワができるような感じです。慣れていくしかありません。

さあ、始めてしまいましたが、どれくらいでどのように完成するのかしないのか、まったく予想がつきません。気長に叩き続けるのみです。

(続く)

銅のスプーン各種

1月からの今期は、鉄道模型のパーツを鋳金(ちゅうきん)で作る予定をしていたのですが、精度が必要な鋳型(いがた)作りがむずかしく、延び延びになっています。
その間、需要の声がある「すくいスプーン」を鍛金で作ってみることにしました。素材はこれまで作った作品の「端切れ」の銅板とアルミ板です。

形の明確なイメージはなく、先ずは、瓶に入れたコーヒー豆をすくうスプーンを想定しました。スプーンは瓶の中に入れておくものなので、短いものです。
端切れの1.5ミリ厚の銅板に雰囲気で線書きして切り取ります。

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とりあえず、切り取りました。写真ではサイズはわかりにくいですが、長さは8センチくらい、幅は4センチくらいです。

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1.5ミリ厚はけっこう重い感じです。小さいものなので、叩くために使う当て金も小さいものを使います。

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指も叩いてしまいそうでしたが、なんとか3種類を作ってみました。さすが1.5ミリ厚の銅板は広がるものですね。

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一番下は1.5ミリのアルミ板です。アルミで作ったのは、桜皮細工の茶さじを真似しました。

作ってからわかったのは、銅で作ると、指から滑り落ちることでした。プラスチック製と比べるとそれなりに重いので、力加減で滑り落ちます。つまむところを小さくしたのが原因です。仕方が無いので、逆向きに反らしてみると、OKとなりました。

2月に入っても、なかなか模型の鋳金を始めることができないので、もう少し、このシリーズを続けることにして、いろんな形を合計7つ作りました。アルミは端材がたくさんあるのですが、評判が芳しくないので、結局、1ミリの銅板を購入して、残りを作ることになりました。

今日、内側だけに錫引きをして、完成しました。
すべてを並べてみます。

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左から、コーヒー豆用、ほうじ茶用、用途未定のアルミ、砂糖用、用途未定が2つ、緑茶用、という順番です。砂糖用は持って行くのを忘れたので、まだ錫引きをしていません。
裏側の写真です。

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横からの写真です。

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1.5ミリは厚すぎて重いので、1ミリ厚が適当だとわかりました。こういう実用のための小物は、作りながら使い勝手を試して、また形を変えていくしかなさそうですね。結果として、用途別に使い勝手のいいものになったようです。砂糖や塩がちょっと固まっていても、すくいやすい重みと丈夫さです。形の歪みは、いつも通り、趣(おもむき)と考えています。

この先、いつから鋳金にかかることができるかわからないので、当面は鍛金で何か、もっと大きいものを作ってみようかと考えています。

銅のボウル:アク・ガラ入れ 2(完)

1月15日、何とか3時間で整形と錫引きを終えました。
仕上げの磨きがまだなので、表面がピカピカにはなっていませんが、これは自宅で可能な作業なので、完成としました。

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少しくらいのゆらぎは「趣向」と考えます。

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裏側です。

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使い勝手はよさそうです。

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1月22日の追記。けっきょく、教室で30分以上、外側をバフ(強力なモーター回転式磨き機械)で磨きました。

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とんでもなく、ピカピカになりました。

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裏もピカピカです。

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クリアラッカーで塗装すると輝きが続きますよ、というサジェスチョンもありましたが、こんな光沢のままでは使えない気がしたので、自然に汚れていってもらいます。

銅のボウル:アク・ガラ入れ 1

前回、銅の取り分けスプーンを作りましたが、寒くなって鍋物をするようになり、どうもアク取りに使うことが多いようで、アクやガラを入れるボウルの需要が出てきました。要するに、どんぶり椀サイズのボウルです。12月は残り3回ですが、3回で作ることができるだろうという目論見でした。

12月4日、1ミリ厚、一辺240ミリの正方形の銅板を切り売りしてもらいました。油性ペンの付いた大きなコンパスで円を描いて、バンドソーで切ります。

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壺やコップの形を作るときは円板を叩いていきますが、「円の直径=対角線+半径」が適当だそうです。
切り取りました。

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一箇所だけ角を残したのは、切りながら突然思いついて、ここに注ぎ口を作ろうかと思ったためです。
一時間ほど叩きました。

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横から見ると、この程度です。

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こういう形になると、どうしてもパスカルにかぶってもらいたくなります。ピッタリサイズです。

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12月12日、結局、注ぎ口がないほうがよさそうなので、やめましたが、叩いてからは切る手間がたいへんでした。
この形を作る当て金です。

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輪切りの木の幹の穴に固定して使います。

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そんなこんなで、今日で叩き終わるつもりでいましたが、ここまでで時間が来ました。

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「アク取り」スプーンを入れてみました。まだ広いようです。

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12月19日、もう少し絞って、上部を外に広げました。

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赤が水平線で、外側に向ける基準です。

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スプーンを入れると、こんな雰囲気です。

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結局、年内に終えることはできませんでした。
この先、上部を切って水平にして、全体を整えて、やすりなどで表面をきれいにして、内側に錫を引きます。次は1月15日ですが、あと1回で終わるかどうか自信はありません。

(続く)

銅の取り分けスプーン 3(完)

11月6日、けっこう時間がかかりましたが、やっと1本ができあがりました。

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今回、椀の部分をどれくらい叩けばいいのかがわからず、いつの間にか叩きすぎになっていました。椀の端を触ると、芋くらいは簡単に切れそうなほど薄くなっています。椀の周りを削り取ることもできますが、先に進みたかったので終えました。

もう一つの問題は、錫引きがやはりむずかしかったことがあります。予定の場所より、かなり上まで錫を載せてしまいました。最初、錫を溶かした鍋に浸けて錫を載せる方法をやらせてもらって、うまく錫が載ったようでした 。ところが、錫の厚いところがあって、それをバーナーで取り除く作業がうまくいきませんでした。結局、2回浸けて、それでもだめで、バーナーで炙りながらの錫引き をやっているうちに、柄の上の方まで錫が載ってしまいました。これはハンドグラインダーで削り取ることも可能ですが、そのままで完成としました。錫引きだけで3時間くらい悪戦苦闘して、1本に延べ4週間かかりました。

それでも、自分なりの工夫はあります。型紙で、椀から柄になる部分を細くしてみたので、強度を持たせるために、椀から柄の途中までくぼみを入れています。 これは普通の方法ですが、一方で、真ん中あたりから逆のくぼみを軽く入れました。柄を持ったときに手になじんで安定することがわかったからです。

11月13日
1本目で叩きすぎたことを反省しながら、2本目を叩き終えました。1本目と並べた写真です。2本目はまだ錫引きをしていません。

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椀の部分を比べると、最初のものが大きいのがわかります。今回のは厚みは十分あり、形もいいような気がします。

11月20日
先週の鍛金作業で少しわかった気になったので、3本目を1時間ほどで叩き上げ、2本の錫引き作業に入りました。
今回は錫の鍋に浸すのではなく、錫の細い棒をバーナーで溶かしながら、布で延ばしていくという基本的な錫引き法です。わりと調子よく錫が載っていき、1時間そこそこで2本の錫引きを終えました。

出来上がりを、3本並べました。左から、1本目、2本目、3本目です。

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どう見ても、2本目がマシで、3本目は椀部分が歪んでいます。2本目で調子に乗って、3本目を短時間で叩き終えてしまい、形をきちんと整えていなかったことが原因です。
裏側の写真です。

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使ってみて、重さのバランスはいいので、実用には問題はないことから、これで3本を完成としましたが、いずれ、1本目と3本目を削って、叩き直すかもしれません。

今回の練習課題は、自分の未熟さを少しだけマシにさせたような満足感は残りました・・・気分だけですけど。教訓は「仕上げまで手を抜かないで丁寧に」であります。

11月27日(追加)
やはり気になったので、1本目、3本目を修正しました。ベルトサンダー、やすりで削ってから錫引きで、3時間かかりました。技術レベルの低さから言えば、せめてこれくらいは時間をかけないといけないようです。1本あたり、鍛金は2時間、削りと磨きは1時間、錫引き30分くらいでしょうか。

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左から、1本目、2本目、3本目です。1本目はかなり削って、お椀部分の縁は十分な厚みになりましたが、全体に薄くなるまで叩いているので、サイズは大きめです。ひょっとしたら、これくらいの厚さがいいのかもしれません。でも、スプーンはもう作らないかも。
裏側です。

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(完)

銅の取り分けスプーン 2

10月16日、今日の成果です。
だいたい叩き終えました。

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次回、柄の部分を少し凸にして、椀の部分を錫引きする予定です。その仕上げ状態を見て、あと2つ作ります。

作業台の写真です。小さな椀部分はだいたい円の当て金で叩いていますが、長手方向は右側の当て金も使っています。それほど区別できる仕上げにはなりませんけど。

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形を整えるために使っている道具です。

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(続く)

 

銅の取り分けスプーン 1

2015年10月9日、金工も2年目に入りました。次の課題を考えなければなりませんが、前回までの銅のアヒルでは、自分で設定した目標に対して、あまりに技術が伴わなかったという実感があります。そこでしばらくは、基礎技術の再勉強をすることにしました。

以前にアルミのおたまを作りました。
実用的なのですが、アルミという素材がちょっと好みではありませんでした。
そこで、もう少し小ぶりのおたま(取り分けスプーン)を銅で作ることにしました。

アルミのおたまより小さめのサイズで型紙を画用紙で作ってみました。
長さは28センチ、椀部分は幅7センチ長さ5.5センチです。
素材の銅板は大きなアルミのおたまを作ったサイズです。厚さは1.5ミリです。

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これだと、ぎりぎりで3枚分とれそうです。

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教室にある大型のバンド・ソー(帯鋸盤:帯状の歯がループになって回ります)でカットします。

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2枚分を切り取って、1枚を30分ほど叩きました。

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鍛金作業は2カ月ぶりくらいで、すでにコツというかポイントを忘れはじめていました。
再勉強という課題は適切でした。

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でも、アルミより質感は好みです。

(続く)