子猫の保護 9 あずき

2019年5月7日

2019年3月、アイの里親候補さんが面会にいらっしゃった頃、ガレージの自転車カバー屋根の上に小柄な黒猫が昼寝していました。まだ生後6カ月くらいの野良猫です。

ガレージから出て行く姿を見て、鍵々しっぽのアイとそっくりで驚きました。色は黒茶で、アイより尻尾の毛が多くて太く見えます。雌猫です。

4月に入ってほぼ毎日、近所でゴロゴロしていて、桜が散り始めて、落ちてくる花びらで遊ぶ姿が印象的な可愛さでした。とっても人なつっこく、ニャーと鳴いて近づいてきますので、下校時の子どもたちには大人気となっています。

とっても人なつっこくて可愛いけれど、よく見ると、耳の後ろが皮膚病のようで、加えて、鼻汁が頻繁に出ていて、クシャミで鼻汁を飛ばしたりしています。風邪にかかっているようです。

いつもお世話になっている地域猫ボランティアの方に写真を送って相談したら、やはり、メスだし、先ずはTNR(Trap:捕獲、Neuter:不妊手術、Return:元の場所に戻す)をしたほうがいいでしょう、とのことでした。

人慣れした猫なので、TNRを終えてから、エサやりしながら皮膚薬の塗布などをしようと考えていたら、ボランティアの方から、知り合いの紹介で里親候補さんが出てきましたよ、という連絡をいただき、びっくりしました。

そこで、TNRはせずに、耳カットなしの保護猫として保護することになりました。里親候補さんは猫好きな保護猫ベテランで、猫エイズ・白血病が陽性であっても引き取りたい、という嬉しい話でした。

アイが引っ越してからですが、4月24日に保護しました。夕方に獣医に連れて行くので、とりあえずケージに入れましたが、狭いところはイヤなようです。でも、30分ほどしたら落ち着いて、エサも食べました。

いつもの動物病院で診てもらいました。この子は人慣れしているけれど受診慣れはしていないようで、検査のための血液採取の際の保定では大暴れ・大泣きで、カラーを付けられました。まあ、泣いている姿も可愛いですが。

歯は真っ白でピカピカです。

血液検査で猫エイズ・白血病は陰性でしたが、耳のカビ(真菌症)と風邪症状があるので、それらが治癒してからワクチン接種、その後に不妊手術という段取りになり、当面は投薬治療することになりました。

真菌症は人獣共通感染症ですが、健康な人間にはそれほど重大な感染症状はありません。でも、他の犬や猫からは隔離しておくほうが無難です。

そこで、アイがいなくなって解体した猫部屋フェンスを玄関ホールに小さくまとめて、猫部屋を作りました。

食欲旺盛です。この小さなスペースでも、紐遊びが大好きで、けっこう楽しめます。

週に2回、耳を薬用シャンプー(マラセブ・シャンプー)でモミ洗いして、10分ほど待つので、その間、歯ブラシで毛を梳きます。

その後に身体を拭うと、全体に毛がふさふさとして、小顔の両側に毛が広がった洋猫風の可愛い感じが見えてきました。頭部は黒で、身体は黒と茶のトラになっています。

いい気持ちのようです。

そんな1週間でしたが、里親候補さんから早く引き取りたい、という話をいただいたので、2回目の受診後、5月2日にお引っ越しとなりました。風邪症状はかなり治まり、耳も良くなりつつあるようです。お別れの抱っこです。

もうしばらく、耳の治療を続ける必要があるでしょうが、今後は猫ベテランの里親さんが同じ獣医に連れて行っていただけるというので、安心です。

大阪市内の里親さん宅では、すべての準備が整っていました。

里親さん宅に着いたときから、里親さん夫妻にくっついて、この子はここで生まれ育ったような態度でした。名前は「あずき」ちゃんとなりました。

4月24日から5月2日までという短い期間の保護でしたが、今後はあずきちゃんとして楽しい生活を送るようになったのは嬉しい出来事でした。

子猫の保護 8 そして誰も

いなくなりました。一匹で残っていたアイが4月13日に里親さん宅に引っ越しました。5匹の子猫を保護した2018年6月5日から10カ月を超えたところでした。嬉しくもあり寂しくもあり、とても複雑な心境です。

5匹みんなが楽しんでいた窓の展望台です。

今は誰もいません。

正月以降のメモです。
ボブが12月にいなくなってから、アイは広い猫部屋で一匹だけになり、どんどん甘えたになってきました。そして、よく展望台から外を眺めていました。

アイのベスト・ショットです。

朝に部屋開放すると、日向ぼっこでゴロゴロしていました。

アイの里親さんが現れるまで長丁場になりそうだったので、先住猫のトコと会わせる訓練をしてみました。トコとの最初の出会いです。トコに叱られて、アイは猫部屋に逃げ帰りました。

トコは一匹だけで育ったので、残念ながら猫との社会性が身に付いておらず、アイからの鼻挨拶に対しても、トコはアイに攻撃的な態度が続きました。同居をあきらめ始めた頃にボランティアさんから里親候補さんが現れたという連絡をいただきました。

3月23日に里親候補さんが面会にいらっしゃいました。猫を飼うのは初めてという方ですが、アイとの相性はいい感じでした。日程調整にしばらくかかりましたので、4月13日にアイのお引っ越しとなりました。行き先は和歌山市です。

到着直後の里親さん宅ではカーテン裏に隠れてしまいましたが、翌日には部屋の探検を終え、1週間後には同室で寝起きする里親さんにベタベタの甘ちゃん猫になりました。

アイはとても魅力的な猫でした。寂しくなったという気持ちはありましたが、やさしい里親さんのもとで楽しい生活を送ってくれるのが一番です。保護猫ボランティアの方々には感謝の気持ちばかりです。

これで怒濤の1年が終わって、以前のようにパスカルとトコが家中を気楽にうろつく生活に戻りました。

猫カフェの出入り口フェンスは解体しましたが、トコが喜ぶので、展望台は残しました。トコが初めて展望台に上った時の写真です。

この部屋はトコのテリトリーだったわけで、トコは大満足の様子です。大団円!

(おまけに続く)

子猫の保護 7 ボブが里子に

12月に入って、ボランティアの方から、ボブをご指名の里親候補さんがいるという連絡をいただきました。9月にショーが里子に出てから3ヶ月ぶりで、その後の様子と合わせて記します。

ショーがいなくなって2匹になっていましたが、2匹で気楽に毎日を楽しんでいました。

2匹とも成長がいいので、10月に入って不妊・去勢手術を受けました。
アイは10月18日でした。エリザベス・カラーと胴巻きを着けてもらいました。でも、翌日には胴巻きを外してしまっていました。さらに、2週間後に抜糸に行ったら、もう自分で抜糸していますよ、と獣医さんに言われました。手術跡はきれいでした。

ボブは10月21日でした。男の子は胴巻き無しです。

ボブ(左側)とアイ(右側)はいつも一緒です。

これは寝起きですね。

ボブは保護したとき(6月5日)に一番体重が軽く、ひ弱な感じでしたが、その後はどんどん体重が増えました。12月に入って3kgを超え、それまで使っていた台所用のハカリ(3kgまで)が使えなくなり、抱いて体重計で計るようになりました。12月中旬で、ボブが3.4kg、アイが2.9kgでした。

ボブはビビリで、いつもアイの後ろにくっついていますが、運動能力は高く、オモチャを追いかけるときの速度やジャンプ力はすごいものがあります。2匹ともが夢中になるオモチャを使うと、アイが飛ばされてしまいます。

12月に入って、朝のパスカルの散歩中、トコがまだ別室で寝ているので、30分ほど部屋開放を始めました。アイはすぐに出てきて、知らない部屋の探索を始めますが、ボブはなかなか出ることができませんでした。慣れてくると問題はないのですが。

12月9日に里親候補さんが来宅し、面会していただきました。
そして、15日にボブを乗せてのドライブになりました。車中ではビービーと泣き続けです。

行き先は兵庫県です。数ヶ月だけ早生まれの可愛い先住子猫(メス)がいます。ちょうど、手術を受けた後で、カラーを付けていました。この写真の後ろにボブが隠れているのが写っています。

2週間のトライアルとして、一緒に生活させてもらいました。数日は先住猫ちゃんに威嚇を受けて、ビビリのボブは気疲れしたようですが、1週間ほどで仲良くなって、一緒に寝るまでになったそうです。よかった、よかった。

これでとうとうアイが一匹だけになりました。アイはさみしがっている様子はなく、これまで以上に遊びに熱中しています。アイの得意技、ひもひっぱりです。

年を越えて、里親さんを待つことになりました。

(続く)

子猫の保護 6 ショーが里子に

9月15日、お世話になっているボランティアの方の紹介で、里親候補さんがいらっしゃいました。ご家族揃って猫好きで、すでに2匹の猫を飼っているのですが、相性の合う子猫がいれば、とのことでした。いつものように、1時間ほど猫カフェに入って、3匹と遊んでいただきました。その結果、ショーと相性がぴったりということになりました。

17日、里親さんのお宅にショーを連れて行きました。キャリーの中で不安げなショーです。

引っ越し先は大阪市内、淀川の対岸です。先住猫が2匹(4歳と8歳くらい)いますので、ちょっと心配しましたが、翌日には猫同士の挨拶ができて、同じ部屋でくつろいでいると教えていただきました。そして、名前がリジ君となりました。先住猫の一匹が「カイチョー」さんだそうで、リジ君の本名は「リジチョー」となり、呼び名はリジ君だそうです。すごい出世です。

猫カフェはボブとアイの2匹になりました。一見、少し静かな雰囲気になりましたが、深夜にフェンスをよじ登って暴れまくっている音がよく聴こえてきます。床に置いているおもちゃの配置が朝にはすっかり変わっています。

寝るときはたいていくっついています。

猫カフェ部屋のドアを開けると、トットトットとやって来ます。

2匹だけの食事です。

朝、パスカルと散歩から帰ってくると、こんな格好で外の景色を眺めていることがあります。右側で起ち上がっているのがアイで、見えにくいですが、左側にボブが座っています。

最近の体重測定の方法です。ボブは順調に体重が増えています。生後5ヶ月目になる10月に入って2.5kgを超えました。

アイは小食で、ちょとボブに遠慮しているような気もしますが、食べ残しをスプーンで食べさせたりしていて、10月に2.1kgになりました。

ずっとダイの大食・成長ぶりを見ていたので、アイの成長が遅いのではないかという気分でした。でも思い返せば、トコが2kgを超えたのが生後6ヶ月(推定)ほどだったので、アイの体重の少なさを心配する必要はまったくないことに気づきました。

体重測定の紙箱が小さくなってきたので、籐のかごに変えました。これはおとなしく座ってくれます。

最近に思いついた遊びです。爪研ぎの箱が潰れたので、それを橇(そり)にしてみました。先ずはボブで、ボブの橇なのでボブスレーです。以下の動画の音は消してあります。

アイの番です。ボブはビビリなので座ってしまうのですが、アイはうまく姿勢を低くして楽しんでいます。

ボブスレーをしていると、アイが乗りたくなりました。2匹一緒はむずかしいですね。

これからどうなるかわかりませんが、猫カフェでお客様待ちが続きます。

(続く)

子猫の保護 5 ラクとダイが里子に

保護日(6月5日)から8月20日(推定14週齢)までの体重変化グラフです。外見は全員が同じように見えますが、オスとメスの体重増加率が少し違ってきました。ともかく、ダイは別格で、持つとずっしりと重いのがわかります。

5匹の写真です。全員とっても人好き遊び好きです。

テレビも好きですね。

生後2ヶ月を超えると、それなりに性格の違いが見えてきました。

ダイ(♂)は一番の成長ぶりで、爪切りの最中に眠ってしまう、おおらかな「兄貴」の雰囲気です。

ショー(♂)は元気な「グーグー丸」で、人の肩に乗るのが大好きです。

「ボブテイル」のボブ(♂)は甘えたで人なつっこく、なかなかひょうきんなところがあります。

「鍵々しっぽ」のアイ(♀)はとても好奇心旺盛で、渡り板を使わずにフェンスをよじ登って本棚に上がる元気娘です。でも、ちょっとシャイなところがあって、猫カフェに入ったお客さんに最初は近づけないようです。慣れると、くっつきたがりなのですけど。

「鍵しっぽ」のラク(♀)です。人なつっこく、積極的な遊び好きです。

 

8月19日は待望の日でした。ボランティアの方々の計らいで、2組の里親候補さんが来宅されました。どちらにも1時間ほど、猫カフェに入って5匹と戯れていただきました。

その結果、ラクとダイが引っ越すことになりました。ラクは京都へ、ダイは大阪のご近所です。

塀の隙間に落ちたラクが最初に決まりました。ラクは「落」で「楽」で、それが「洛」にお引っ越しで、グッド・「ラック」というダジャレが続きました。里親さんは、名前は幼名のラクちゃんのままにするとのことでした。

ダイは名前を「大次郎」としてもらって、9月に入ってから引っ越しです。どちらも素敵な里親さんで、とってもラッキーでした。

8月22日、健康診断と2回目のワクチン接種に行きました。ラクは引っ越してから里親さんが連れて行くことになったので、4匹を連れて行きました。このキャリーでは満杯になり、とても重くなりました。

8月23日にラクがお引っ越し、9月1日にダイがお引っ越しとなりました。

9月10日現在、ダイとラクがいなくなっても、ショー、ボブ、アイの3匹はさみしい感じはなく、仲良く元気に遊んでいます。

最近は空のペットボトルがお気に入りです。ペットボトルの扱いはボブが一番上手です。

おもちゃを上から吊ると大喜びですが、みんながジャンプして危険なので、床を動かすだけにしています。

これからどうなるか、ですが、残念ながら、これまでのところ、先住猫のトコは子猫たちを受け容れる雰囲気ではないし、今後15年以上は生きていく子猫たちを最後まで世話するのは当方の年齢では無理なので、ともかく当分は猫カフェでお客様を待つことになります。

(続く)

子猫の保護 4 里親募集開始

7月18日、5匹を獣医に連れて行って、診察と1回目のワクチン接種(三種混合)を受けました。

みんな元気で、高い本棚の上でくつろぐようになりました。左からラク、ダイ、ボブ、アイ、ショーです。この頃には、黒の縞模様はかなり消えて、全身が黒光りするようになり、目は金色です。

こういう姿を見ると、シンクロの動きをさせてみたくなります。左からボブ、ラク、ショー、アイ、ダイです。でも、撮影はむずかしいですね。

8月に入ってから、ピアノの高さより上にある窓のカーテンを開けてみると、みんな興味津々です。

窓にボブが飛びつきましたが、すぐに落ちました。

その後、ダイが飛びついて、前足だけで頑張っています。

これもパンドラの箱を開けたことになったので、窓下に窓外観覧台を取り付けました。

ダイとアイが外を眺めています。

 

この頃、地元のボランティアの方に、ネットでの里親募集の案内を出していただきました。その際、きちんとした里親募集ではいくつかの条件があることを知りました。里親に応募するには、原則として高齢者でないこと、家族全員の同意があること、ワクチン接種などの保健費用は里親が支払うこと、譲渡は里親候補の自宅を確認してから行うこと、譲渡の誓約書を交わすこと、などが求められます。

このような条件は譲渡する立場としては安心できますが、里親を募集している猫は多く、里親に応募してもらえるかはなかなか不安な待機期間です。

(続く)

子猫の保護 3 成長2

7月に入り、子猫たちを見分けるために、色違いの首輪を作りました。

朝ご飯前に付けて、夜に外します。

これですぐに誰かがわかるようになりました。

遊びに迫力が出てきました。音は消してあります。

もう、波板で囲うのは無理なので、部屋を開放しました。

2階の部屋を開放したものの、人間は1階で生活していますので、子猫たちの食事や遊びに2階に行くのが面倒になり、1階の部屋に移動させることにしました。でも、1階はいろいろと家具があるし、パスカルもトコもいますので、部屋から飛び出されては困ります。そこで、部屋の中をフェンスで仕切って、「猫カフェ」を作ることにしました。得意?の木工作業は1週間くらいかかりました。

1階の部屋の出入り口は天井までのドア付きフェンスで仕切って、2重ドアになりました。こちら側が猫カフェ部分です。

ソファに寝転ぶと「子猫まみれ」になります。

スピーカーはネットフェンスで覆いました。

ピアノは梱包しました。

移動させて数日後には、出入り口フェンスをよじ登って本棚の上から降りられなくなってピーピー鳴くことが頻発しました。

仕方がないので、キャットウォークや昇降のための板を取り付けました。

全体の雰囲気です。

パスカルが覗けるようになりました。子猫たちはパスカルを怖がりませんが、パスカルが興奮してしまうので、ちょっと見せるだけです。

(続く)

 

子猫の保護 2 成長1

6月9日、保護して5日目です。離乳食を細かくしてミルクに混ぜてみると、みんな食べ始めました。乳歯は少し出てきています。体重増加もだいたい順調です。

この頃からトイレを使えるようにもなりました。たいしたものです。

成長記録のために幼名(識別名)を付けました。すべて黒だし、まだ目の色はすべて青(キトン・ブルー)なので、しっぽの形を基本にしました。

ダイ♂(大)とショー♂(小・翔)はストレートなしっぽで、体つきの大小で区別しました。ボブ♂はしっぽがほとんどないので、ボブテイルのボブです。ラク♀(楽・落)はしっぽが直角に曲がった「鍵しっぽ」です。ラクが塀の隙間に落ち込んだ子です。アイ♀(i・AI・愛)はしっぽが途中で直角に2回曲がった「鍵々しっぽ」で、iの文字みたいです。

6月18日の動画です。どんどん動きが激しくなるので、広く遊び場を作って、波板で囲いました。音は出ません。

次の写真は6月24日です。左から、ショー、ボブ、ダイ、ラク、アイと並んでいます。お皿が同じなので頭のサイズで2週間の成長がよくわかります。

保護した6月5日から6月24日までの体重変化グラフです。体重はほぼ倍増しました。ダイの体重は抜きん出ています。

一方で、黒ママは数日ほど子猫を探し回っていましたが、落ち着いてきたようです。でも、オス猫に追いかけられるようになったので、黒ママのTNRが課題となりました。

6月22日、黒ママを捕獲することができました。捕獲器は踏み板方式で、奥の方にエサを置いて、猫が踏み板を踏むと後ろ扉が閉まるようになっています。これは前日の予行演習の写真です。黒ママが捕獲器の中でエサを食べてくれました。

捕獲当日の朝、獣医にTNRを予約していましたが、捕獲器を置く前に黒ママが現れてしまったので、奥にエサを置くことができず、真ん中くらいに置いて、少しお尻が出ている状態で、手で扉を閉めました。上の予行演習の写真より少しだけ奥に入った状態です。慣れないとむずかしいものですね。

黒ママは怒っていましたが、風呂敷をかけたらおとなしくなり、クルマで獣医まで運びました。その日の午後に手術、翌日の夕方には戻しました。少し疲れた様子でしたが、夜にはエサを食べに来ました。

サクラネコになった黒ママです。TNRしたメスは左耳、オスは右耳の先を少し切り取ることになっています。黒ママは血液検査も受けて、猫エイズも白血病も陰性でした。

その後、黒ママは予定通り拙宅の外猫となり、落ち着いた生活をしています。

(続く)

子猫の保護 1

2018年9月10日

今年(2018年)の夏は異常な暑さが続きました。初夏からパスカルの食欲不振が続く中で、大きな出来事があり、模型あそびからも遠ざかっていました。少し落ち着いてきたので、その出来事を書いておくことにします。

わが家の飼い猫となったトコのレスキューは4年前でした。「歴史は繰り返す」が現実となりました。

5月25日の朝、淀川散歩の後でパスカルと2階のバルコニーにいたら、下から子猫が鳴いているような、かすかな音が聞こえてきました。それがすべての始まりです。

庭に降りて探してみると、余った建材などを置いている軒下の奥に数匹の子猫がいました。奥に黒っぽく見えています。

近所を回っている野良の黒猫(以下では黒ママと呼びます)が子猫を運んできたようです。

黒ママはトコと同い年くらいでしょうか。よくオス猫に追いかけられていて、これまでもお腹の大きい姿を何度も見かけていました。トコが塀の隙間に落ちずに生き延びていたら、同じような生活になっていたと想像できます。

黒ママが運んできた子猫は生後10日くらいです。子猫を敷地内で見つけてしまうと、おっぽり出すわけにはいきません。仕方がないので、適当な時期に子猫たちを保護して、いずれ里親探しをするしかないと覚悟しました。

もちろん、それまでによそに引っ越していけば、それはそれで縁がなかったことになります。子猫を保護したら、黒ママにはTNR(Trap-Neuter-Release:野良猫を捕まえて、不妊・去勢手術をして、放す)をして、今後は拙宅の外猫(地域猫)として余生を過ごしてもらうのがいいかなという気持ちになりました。里親探しもTNRも実際には経験がないので、ちょっと浅はかだったかもしれませんが、他の方法は思いつきませんでした。

TNRのことは聞いていましたが、具体的知識がまったくないので、ネット検索で調べる一方、地域猫活動をボランティアでなさっている方に連絡して、いろいろと教えていただきました。この方がいらっしゃらなかったら、どうなったかわかりません。

子猫を保護するのは離乳期を迎える4週齢あたりが適当、その後に母猫をTNRするのがベストということなので、子猫の保護は6月中旬あたりを目標としました。可能であれば、母猫と一緒に保護するのが一番とのことでしたが、黒ママは完全な野良猫なので、それは無理でした。

5月27日、子猫たちがいたのがコンクリートの上だったので、段ボールにタオルを敷いて入れておこうと引っ張り出したら、なんと、黒猫ばかり5匹もいます。みんな元気そうです。

段ボールに入れておいたら、黒ママはその日のうちに子猫たちを庭の隅に運んでいきました。快適になるだろうと人間が勝手に解釈してもダメで、母猫が選んだ場所のままがいいのですね。

この段階で2匹が運び忘れられていましたので、黒ママがいる状況で2匹を加えました。黒ママは謝意を示す態度ではなく、近寄ったことをとても怒っていました。こういう置き忘れも子猫の淘汰手段なのかもしれませんが、黒ママはそのまま2匹を受け容れました。

明日から雨の予報なので、今度は黒ママがいない隙に波板を塀に立て掛け、上をテープで留めておきました。この波板で雨を防ぐことができて、5月31日まで過ごしていました。

6月1日になって、またもや引っ越しです。次の引っ越し先は2階のベランダの隅でした。ここは去年あたりに遮光シェードが千切れて落ちていて、片付けるのを忘れていました。うまく場所を探すものだと感心します。

今回も庭に1匹が残っていましたので、黒ママのいない間に混ぜておきました。こういう介入がどういう結果になるのかわかりませんが、庭の隅に子猫を残したままで放っておくわけにはいきませんでした。

6月3日の午後、ベランダから子猫がすべていなくなりました。敷地内を探しましたが、どこにもいません。これで保護計画は消えたと、残念な気持ちと少し安心した気持ちが交錯していました。

でも、ひょっとしてと感じて、2階の窓から覗いたら、隣家の隅にいました。手を伸ばして写真を撮ったら、黒ママもこちらを見上げていました。

「ひょっとして」が当たりました。ここは少しの雨なら大丈夫のようですが、その奥には4年前にトコが落ち込んだ隙間があります。この場所はトコの母親も選んだように、母猫としては隠れ家としてうってつけの場所と思うのでしょうね。

6月5日夕方、その夜から翌日にかけて大雨の天気予報があり、子猫が隙間に落ちてしまうと大変、ということで、予定を1週間ほど繰り上げて、子猫を保護することに決めました。事前に隣家に連絡しておいて、黒ママがいない間に隣家に入れてもらいました。

雨がポツポツと降り出した中で4匹を取り上げて、あれ、もう1匹は?、と探したら、トコと同じ場所に落ち込んでいるのを見つけました。急いで自宅ガレージに戻りました。

4年前にトコ救出のために壊してもらっていたブロックにはステンレスの蓋をしていただけで、セメントでの穴埋め補修はしていませんでした。この日があることを予想していたかどうかは定かではありません。

簡単に蓋を外すことができます。

ここから手を入れたら、すぐ横にいました。触ると暖かく元気よく動いています。トコを引っ張り出したときより小さい骨格の雰囲気なので、簡単に取り出すことができました。その直後から大雨になりました。落ち込んだ隙間には屋根がないので、間一髪だったようです。トコはここに1週間近く閉じ込められていましたが、その期間は幸いにも雨は降りませんでした。

これで全員揃いました。しかし、5匹は多いですねえ。オス3匹、メス2匹で、みんな黒ですが、グレーがかった毛が混じっているのもいます。全体に黒の縞模様になっているようです。3週齢くらいで、黒ママが5匹もよくぞここまで育てたものと、あらためて感心です。

体重は280gから340gまで幅がありますが、みんな元気です。パスカルとトコから隔離するため、トコを保護したときと同じ2階の部屋の片隅に入れました。子猫用ミルクを哺乳器でやるのは初めてで、なかなかむずかしいものでしたが、なんとか授乳できました。

保護した6月5日の動画です。音は出ません。

翌6日には獣医に連れて行って診てもらいました。少し痩せ気味の個体もいましたが、5匹とも健康で、パルボウィルス検査も陰性でした。

(続く)