電気自動車

2021年11月1日

2020年1月に5kWの太陽光発電パネルを屋根に設置して以来、売買電の年間収支はほぼプラスマイナス・ゼロとなっています。この先、2030年以降は発電設備の保証も売電契約も切れるし、日本の再生可能エネルギー政策も不明なので、どうなるのかわかりませんが、自家発電という夢は実現したので、現状にはとても満足しています。

一方、2回目の車検を11月に迎えるクルマ(ガソリンエンジン車)を乗り続けるかどうかについては今年の春頃から思案していました。そろそろいろいろな安全装備を装着したクルマに替える時期だろうし、ハイブリッドではない電気自動車(BEV: Battery Electric Vehicle)を太陽光発電で充電してみたいという気持ちもありました。でも、日本で販売されているBEVの選択肢は限られています。

そんな気分でBEVの中古車市場を調べてみると、日産リーフの1年落ち程度の中古車にお手頃感がありました。数パーセントのバッテリー劣化や、電気自動車には多額の補助金が出ていることなどがあるからでしょうね。

日産リーフは2017年にフルモデルチェンジしたものの、プラットフォームはBEV専用設計ではなく、メーターパネルは古めかしく、バッテリーの温度管理装置はない、など、人気は落ちていると聞いていましたが、それなりに熟成された感もあり、程度のいい中古車はリーズナブルで、未知の電気自動車を楽しんでみたいという気になりました。

ということで、10月5日には2020年式のリーフe+(型式ZE1、バッテリー容量62kWh)を連れて帰って来ました。近鉄50000系「しまかぜ」みたいな配色です。

1カ月足らずで300kmほど一般道と高速道を走ってみた印象は、走行ノイズはそれなりにありますが、エンジンの音・振動がないので、運転疲れは少ないようです。これまで車内で聴く音楽はポップスばかりでしたが、車内の騒音レベルが下がって、BOSEスピーカーの音質がかなりいいので、ジャズやクラシックも聴くようになりました。

加減速の応答性には驚きました。アクセルを踏むとモーターによる加速、アクセルを緩めると回生ブレーキによる減速がほとんど遅滞なく起こるので、これまで通りのアクセルワークでは前後にギクシャクしてしまいます。この加減速にエンジン音と振動が伴わないので、とても不思議な感覚です。

昔、千日前で遊んだバンパーカー(ぶつけ合う電動カートのダッチェムカー: DODGEM)みたいなワンペダル走行(e-ペダル)も試しましたが、これまでずっとアクセルとブレーキの2ペダルで運転しているので、慣れるまで時間がかかりそうだし、慣れると緊急時にまごつきそうだし、クリープ現象の動きもなく、別のクルマに乗り換える支障にもなりそうなので、やめました。

2週間くらい経つと、急な加減速は不要なので、これまでのガソリンエンジン車に近い加減速感になる「エコ・モード」に常に設定しておくようになりました。

重いバッテリーが底にあるので重心が低くて安定していると言われていますが、タイヤ(エコタイヤ)のせいか、カーブで少しロールするのを感じます。

安全装備は最近のクルマらしく、一通りは揃っています。ただ、やたらと電子警報音が室内で鳴るばかりで、うるさく感じます。狭い道や駐車場で、危険ではない(ドライバーはわかっている)接近でも警報音を鳴らし続けるのは警報音慣れになってむしろ危険かもしれません。プロパイロットの車線維持機能も不十分なので、結局オフにしました。安全装備と警報のシステムはまだまだ改良が必要ですね。

オート・パーキングが日産自慢の装備らしいですが、一度だけ広い駐車場で試したら、とても面倒で使っていられないという印象で、その後は忘れています。アラウンドビュー・モニターはきれいに写るので、こちらは重宝しています。

燃費ならぬ電費(1kWhあたりの走行距離)は5~7km/kWhくらいでしょうか。1kWhは買電で20~25円くらいなので、100円で20kmは走るというイメージです。62kWhのバッテリー満充電で400km以上走行可能ですが、冷暖房の消費に加えて、上り坂や高速走行でも電費悪化が起こるので要注意です。

太陽光発電で直接充電するのが理想ですが、自宅充電の定格(200Vで3kWh)を発電する機会は少ないものです。充電ケーブルを接続すれば必ず3kWh分が充電(消費)されますが、そのすべてが太陽光でまかなわれているとは限りません。条件が良ければ太陽光発電のみで充電中の表示になります。

実際には自家消費分を合わせて4kWh程度の発電量が必要になりますが、小さな雲でもかかると発電量が減少するので、不足分は買電、余剰分は売電という電力の系統連系になっています。

基本は自宅での200V普通充電で、自宅外での急速充電はビジター利用でまかないます。電気自動車(日産リーフ)がどんな楽しさと課題を持っているかを体験する生活が始まりました。

太陽光発電 3 運用開始

2020年1月27日

設置工事が終わってから、経産省による認定と電力会社によるメーター取り付けまでに、小さな工作をしておきました。運転状態をモニターするディスプレイはキッチン横に内外温度計と並べて置きますので、その取り付けベースを板材の切れ端でチャチャチャと作りました。

取り付けた姿です。モニターはタッチパネルなので、指で押してもベースが動かないように固定しました。

これで気温と発電をいつでもチェックできます。

1月20日には経産省による発電所(再生可能エネルギー発電事業計画)の認定がなされました。双方向の電力メーターが取り付けられるまで、しばらく自立運転を試します。自立運転とは、電力会社からの系統電力を遮断して、太陽光発電による電力のみを利用するモードで、停電時の利用と言えます。

残念ながら、自立運転では1500Wまでしか使えません。この設定には少々疑問がありますが、最近の自動車の100Vコンセント仕様も1500Wで、いつの頃かにどこかで定格を決めてしまったのでしょうね。

自立運転専用の100Vコンセントに延長コードをつないで使います。発電量が多くても、このコンセントでの消費が1500Wを超えると供給が停止されます。冬至は過ぎた1月ですが、快晴であれば、朝は9時頃から、夕方は4時頃まで、650Wのファンヒーターを2台動かすことができました。

その時の消費電力表示です。

掃除機も「強」(0.9kw)にして掃除ができました。曇ってくるとファンヒーター2台は無理で、1台がぎりぎりくらいです。

自立運転モードでは発電量を超えた消費の場合も停止します。一応、自動復帰機能はありますが、何度も停止が連続するとエラーコードが出て完全停止になります。

最初の数日は楽しかったのですが、現実の停電ではないためか、曇って、消費オーバーで切れてしまうと残念な気持ちが強くなってしまいます。発電・自家消費・買電・売電が自動的に案配される電力系統連系運転が待ち遠しくなりました。系統連系になると、このコンセントからの100Vは途絶えます。

1月27日、待望の双方向メーターへの取り替え工事がありました。事前に聞いていたのは、作業は30分くらいで、その間は停電する、というので自宅待機していたのですが、停電はしません、すぐ終わります、と言われて拍子抜けでした。

ネット上では太陽光発電システム用に買電と売電の2台のメーターが並んでいる写真を多く見かけましたが、すでにスマートメーターに変わっていたので、メーターの下側のブロックを双方向用のブロックに取り替えるだけで、配線はそのままです。作業中に停電しないようにバイパス回路をはめ込み、10分ほどで工事完了となりました。

取り替えた後にカバーをしたので、何も変わったようには見えません。左が以前のメーター、右が取り替えられたメーターです。

これで系統連系運転を始めることができます。思ったよりも早く実現できました。

さっそく、モニター用ディスプレイに記録用SDカードを挿入して電源をつなぎ、室内の連系ブレーカーを入れました。ディスプレイに初期表示されるまで数分かかりましたが、発電・買電・消費電力の表示が出ました。系統連系運転最初の映像です。

午後3時で雨なので、発電量は100wくらいのようです。

このモニターは応答が遅いのですが、発電検出ユニットはApacheサーバーで動いているようで、PCのブラウザーでもモニターと同じ画面が出て、ほとんどの設定が可能です。PCでは応答も速いし、専用ディスプレイが無くてもかまわない気がしますが、まあでも、キッチン横でチラッと眺めるのは便利です。それに、メイン画面の背景を好みの写真に取り替えることもできます。

電力系統連系運転は気楽ですね。停電のときは自立運転開始の手間が必要ですが、普段の生活では太陽光発電が自動的に自家消費に回され、不足分は買電となります。発電量が消費を上回れば売電(24円/kw)となります。

発電状況については今後の実測データで調べます。太陽光発電による余剰売電と買電の電気料金がどれくらいになるか、設置費用が回収できるか、などはこれからの運用でわかるでしょう。

太陽光発電 2 設置工事

2020年1月27日

設置作業は屋根の葺き替え工事3日目の1月14日に始まりました。古い瓦はほとんど剥がされて防水シートが貼られている状態です。写真は奥の小屋根で、パネル取り付け金具が下地に固定され、穴を開けた瓦が置かれています。ここには5枚のパネルを設置します。

瓦が貼り終わりました。パネル枠を取り付けるボルトが上に出ています。

上の写真では棟瓦の下地が見えています。以前の土葺きでは瓦を重ねて棟を高くしていましたが、今回の工法は木の梁に棟瓦を釘止めして、その両脇を漆喰で埋めていくそうです。

パネル取り付け枠がボルトに固定されました。

棟瓦の作業も終わって、5枚のパネルが取り付けられました。

全体の写真です。手前がメイン(パネル15枚)で、奥のパネル5枚と合わせて20枚で総計5kwhの最大発電能力になります。パネル屋根面の方角は南西で、屋根の角度は20度です。

発電パネルの設置で1日目の作業が終了しました。

2日目は配線の取り回しと制御機器取り付けの作業です。外壁にパワーコンディショナーが取り付けられました。

これは太陽光発電の直流を交流に変換し、電力会社からの系統電力と自家発電を合わせる装置です。

室内側の作業です。ここは去年の春まで子猫たちがいた部屋です。

既存の分電盤(中央)の両側に箱が取り付けられました。左の電力検出ユニットはオプションで、発電量(売電と買電)を検出して、モニターなどに表示します。

その下にリモコンと「自立運転」の100Vのコンセントが付きました。

自立運転というのは、停電のときなど、電力会社からの系統電力を使わずに、太陽光発電の電力だけを使う機能です。最大で1500Wまでしか使えません。

パワーコンディショナーが本来の機能(電力会社からの系統電力と太陽光発電を組み合わせて消費する)「連系運転」を発揮するには、経産省による発電所の認定、電力会社との契約と双方向(売電・買電)のメーターを取り付けなければなりません。それまで、分電盤の右側にある連系ブレーカーは切ったままです。

最後の作業は電力検出ユニットによって連系運転状態をモニターするディスプレイの動作確認です。これはwi-fiで電力検出ユニットとつながっています。設置直後の試験で、もう夕方だったので、太陽光発電は0.0kwで、買電消費が1.7kwと表示されています。

これで太陽光発電システムの設置工事が終了しました。

「3 運用開始」に続く

太陽光発電 1 イントロ

2020年1月27日

屋根の全面葺き替えを決めた頃から、「屋根」からの連想もあって、太陽光発電システムの資料を集めて集中的に読んでいました。その間、ずっと模型遊びは中断していました。

昔から太陽光による自家発電というのは興味を持っていました。大阪に移ってから夏の暑さと冬の室内の寒さで、エアコンによる冷暖房の電力消費がかなり多いこと、加えて、地震や台風による北海道や千葉県でのブラックアウトのニュースを眺めて、非常時の自家発電が有効であること、などから、太陽光発電を実現するなら今かもしれないと思うようになりました。

太陽光発電システムは大阪の友人が10年くらい前に導入していて、勧められていました。友人が設置した当時は、再生可能エネルギーとしての太陽光発電による売電価格が高く設定されていた(10年間は売電価格が買電価格よりかなり高い)し、設置補助金が出ていたので、導入費用がシステムの耐用年数よりも早く回収できて、その後は利益を享受できると聞いていました。非常時対策や自家消費という側面はあまりなかったような気がします。

最近は売電価格が下がり、補助金もなくなっていますが、その分、設備価格は安くなってきています。面白かったのは、多くあるメーカーの「カタログ定価」が意味を持たないくらい、実売(見積もり)価格が安かったことでした。ただ、海外と比べると、日本で太陽光発電システムを設置する総費用はまだまだ高いようです。

非常時や自家消費を考えると、EV(電気自動車)あるいはPHV(プラグインハイブリッド車)のバッテリーを電力備蓄として使うこともポイントになります。もちろん、バッテリー単体製品で電力備蓄も可能ですが、現状(特に日本)では備蓄専用バッテリーはとても高価なので、EVなどのほうが効率的なようです。この場合は、クルマから自宅内に放電するV2H(VtoH:Vehicle to Home)と呼ばれる設備も必要になりますが、それはクルマを買い換える段階で検討します。

そういう経緯から、次のクルマをEVかPHVにするという可能性を含めて、屋根の葺き替えと併せて太陽光発電システムを設置することに決めました。古い土葺き瓦屋根のままであれば、太陽光発電はあきらめていたでしょうね。

一番の問題は設置業者(電気工事)選びでした。信頼できそうな業者さんを選ぶにはネット検索をかなり使いました。瓦の補修をお願いした屋根屋さんも、大阪府の瓦屋根診断技士などの資格者を見つけて電話をかけていました。太陽光発電の設置業者はネット検索でわんさと出てきますが、安ければいい、というのは少々危険に感じていました。

そこで、大阪府の「太陽光パネル設置普及啓発事業」登録業者リストを眺めながら、太陽光パネル設置だけではなく、業者のホームページでV2Hや備蓄用バッテリー、EVの充電器などの設置を経験しているかをチェックし、いくつか選んで、最後はやはり電話で話を聞きました。

決まった業者さんは図らずも屋根屋さんと何度も仕事をしているとのことで、こちらもびっくりしました。まあ、どちらも拙宅までクルマで10分以内の距離で、実績のある方々だから当然なのでしょう。工事日程も両者で打ち合わせてもらって、屋根の葺き替えと太陽光パネル設置が同時進行となりました。屋根工事は延べ5日間なので、3日目と4日目の2日で太陽光発電システムを設置してもらいます。採用したメーカーは地元びいきの気分でPanasonicになりました。

いろいろと話を聞いていて、屋根の葺き替えと同時進行で太陽光パネルを設置する利点がかなり大きいことがわかりました。でも、業者さんはこれまで経験はなかったそうです。

太陽光パネルを設置する金具は防水シートの上から下地のコンパネにネジ止めするのですが、既存の(土葺きではない)瓦屋根の場合は、その位置の瓦を外す必要があります。瓦を外すには、瓦を下地に止めているネジ釘を切り取るそうですが、元に戻すときには瓦が重なるので釘を打つことができません。つまり、その瓦は下地に固定されない状態になります。

葺き替えと同時進行であれば、金具を下地に取り付けてから、瓦を被せて、固定していくことができます。まあ、全体の一部の瓦だけの問題とも言えますが、安心の気持ちはかなり違います。

「2 設置工事」に続く